• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

自律神経機能からみた代謝疾患における左室拡張機能障害の病態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K19446
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

小阪 佳恵  兵庫医科大学, 医学部, 助教 (90825663)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード心不全 / 左室拡張機能障害 / 自律神経機能
研究実績の概要

糖尿病患者では、動脈硬化性障害とは異なる機序で左室拡張機能が障害され、心不全に至ることが明らかとなり注目されている。その病態の十分な解明には至っていないが、近年の研究において、慢性的な交感神経機能亢進の関与が指摘されている。しかしながら、心機能障害を発症していない代謝異常を有する患者において自律神経機能が左室拡張機能にもたらす意義を臨床的に明らかにした研究は無い。
本研究は、心血管リスク因子を有する患者を対象に、心拍変動を基にした自律神経機能、24時間血圧変動、客観的睡眠状態、睡眠時無呼吸・低呼吸などを網羅的に評価し追跡するものであり、国内外に類似したコホートはない。2010年12月に開始、2018年9月30日時点では1087名を登録、平均33±5月追跡中である。申請者は、登録患者のうち437名に登録時心臓超音波検査を既に実施し、追跡約3年後に心臓超音波検査を再度実施することを計画し、実施中である。本コホートの登録時と追跡時の心臓超音波検査成績を基に、自律神経機能と初期左室拡張機能の指標及びその変化、および心不全発症の関連を明らかにすることにより、自律神経機能→左室拡張機能→心不全発症という基礎研究を基にした仮説が臨床的に実証できる。さらに我々は、脳神経栄養因子(brain-derived neurotrophic factor, BDNF)、レプチン抵抗性など自律神経機能を規定する因子を本コホート研究を通じて明らかにしてきており自律神経機能を標的とした新しい心不全発症予防の考え方を提唱できる創造性も有している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

申請者は産前産後休暇、育児休業取得のため2019年9月15日より研究を中断している。追跡中の患者の心臓超音波検査については施行できているが、データの収集、解析については中断している状況である。2021年4月1日に研究を再開する予定である。

今後の研究の推進方策

2021年4月1日に研究を再開する予定である。コホートの拡充を期間を2021年まで延長し、またそれに伴い3年後の 心臓超音波の再度の実施も2021年まで延長し施行していく計画である。

次年度使用額が生じた理由

産後休暇、育児休暇のため研究を中断しており、研究で測定する項目の検査キットの購入や学術総会への参加ができなかった。研究再開に伴い、検査キットの購入や学会参加費用として使用していく計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Subclinical decrease in cardiac autonomic and diastolic function in patients with metabolic disorders: HSCAA study2020

    • 著者名/発表者名
      Akiko Morimoto, Manabu Kadoya, Miki Kakutani-Hatayama, Kae Kosaka-Hamamoto, Akio Miyoshi, Takuhito Shoji, Akiko Goda, Masanori Asakura, Hidenori Koyama
    • 雑誌名

      Metabolism Open

      巻: 100025 ページ: 1-9

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 血糖関連指標と左室拡張機能との関連 -HSCAA研究-2019

    • 著者名/発表者名
      森本晶子、角谷 学、角谷美樹、三好晶雄、小阪佳恵、 小西康輔、楠宜樹、庄司拓仁、小山英則
    • 学会等名
      第62回日本糖尿病学会学術集会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi