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2023 年度 実績報告書

自律神経機能からみた代謝疾患における左室拡張機能障害の病態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K19446
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

小阪 佳恵  兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90825663)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード心不全 / 左室拡張機能障害 / 自律神経機能
研究実績の概要

近年、左室収縮機能が保持されている拡張性心不全:HFpEFが増加している。HFpEFの予後は、EFが低下した心不全: HFrEFと同程度であると報告されており、両者それぞれの患者背景の特徴やリスク因子を把握することは心不全発症抑制のためには不可欠である。HFpEFの患者背景の特徴として高血圧症、糖尿病などの合併が多いことが指摘されているが、最近では生活関連因子である睡眠との関連も指摘されている。申請者はHFpEFを来す左室拡張機能障害のリスク因子として高血圧症や糖尿病、睡眠を予想し、それについて自律神経機能の関与を想定し研究することとした。心不全を発症していない代謝異常患者における自律神経機能と左室拡張機能の関連を耐糖能異常、インスリン抵抗性、肥満の関連から横断的に検討した研究では耐糖能異常・糖尿病患者では左室拡張機能の有意な低下を認めた。内臓肥満患者も有意な左室拡張機能低下を認めた。一方、自律神経機能は左室拡張能指標(E/A)と有意な正の相関関係を示し、代謝異常患者において、自律神経機能異常は、心不全発症前から左室拡張機能に影響する可能性が示唆された。また糖尿病患者における夜間高血圧と左室拡張能悪化との関連を,非糖尿病患者と比較して前向きに検討した研究では糖尿病群では夜間高血圧であるRiser型及びnon-Dipper型は左室拡張機能悪化と有意に関連し,患者背景調整後も同様の関連を認めた.非糖尿病群ではこの関連は認められなかった。糖尿病患者における左室拡張能悪化に夜間高血圧が強く関連することが示された。また、HFpEF と睡眠の関連についても検討した。心不全未発症の患者の登録時点における睡眠の問題が心拡張機能へ与える影響について前向きに検討した結果、客観的に評価された睡眠時の無呼吸と睡眠の質の低下がそれぞれ独立して将来の心拡張機能低下と有意に関連することを示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Nocturnal Hypertension and Left Ventricular Diastolic Dysfunction in Patients With Diabetes With the Absence of Heart Failure: Prospective Cohort HSCAA Study2024

    • 著者名/発表者名
      Yonekazu Kidawara
    • 雑誌名

      Hypertension

      巻: 81 ページ: 172-182

    • DOI

      10.1161/HYPERTENSIONAHA.123.21304.

    • 査読あり
  • [学会発表] 糖尿病患者における左室拡張能悪化に 及ぼす夜間高血圧の影響 HSCCA Study2023

    • 著者名/発表者名
      木俵米一
    • 学会等名
      日本糖尿病学会年次学術総会

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公開日: 2024-12-25  

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