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2022 年度 実績報告書

低中所得国での母体・新生児死亡率低減への新連続的産科ケアパッケージの効果の評価

研究課題

研究課題/領域番号 19K19469
研究機関山梨大学

研究代表者

堀内 清華  山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (00807646)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード緊急産科ケア / 低中所得国 / 医療ケアの質 / 母子保健
研究実績の概要

ラオス国における17の県病院において、産科医療に関わる産婦人科医、小児科医を対象に、継続的産科ケアのトレーニングを実施し、評価を行った。継続的産科ケアは、通常の産科ケアの提供中に、いかに妊婦の状況を把握し、合併症の早期発見と早期対応につなげることで、重篤な合併症や死亡を予防するかに重点を置いている。介入にあたって、あらかじめ、合併症の早期発見のために必要な実施項目の評価シートの作成と妥当性評価を行った。
トレーニングの実施前後で、各県病院から通常の産科ケアに加えて、高血圧、感染症、出血のために追加の治療が必要となった妊婦をリクルートし、提供された産科医療の内容と健康アウトカムについて、作成した評価シートを用いて、医療記録からデータを収集した。17の県病院から317人の妊婦がリクルートされ、中央病院の産科医が医療記録のレビューを行った。介入の前後で、継続的産科ケアの実施率は上昇した。妊婦の血圧のコントロールは、介入後に改善が認められ、早期に合併症予防のための介入ができていることが示唆された。ICU入室率や妊婦の合併症、新生児死亡は減少傾向であったが、統計学的に有意な結果は得られなかった。今後、継続的産科ケアのどの段階で改善が見られ、血圧コントロールのための早期介入につながったのかについて、詳細分析と考察を行う。また、論文化して発表予定である。
本研究は、新型コロナウイルス感染症のために継続が困難となり、当初予定していた数の妊婦のリクルートを行うことが困難であった。
また、上記の介入では、新生児蘇生に対応できておらず、産科ケアから新生児ケアへの移行も課題であった。上記の研究と並行し、国際共同研究機関と共に、資源の限られた地域で新生児の蘇生技術を改善させるため、デジタル技術を用いた継続的トレーニング実施のためのパイロット研究準備を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] Burnet Institute(オーストラリア)

    • 国名
      オーストラリア
    • 外国機関名
      Burnet Institute
  • [雑誌論文] Risk of low birthweight associated with the timing and frequency of antenatal care visits in Lao PDR: a retrospective cohort study2022

    • 著者名/発表者名
      Nagatani S, Horiuchi S, Takahashi K, Matsuura M, Ounchit K, Yamaoka K.
    • 雑誌名

      BMC Pregnancy Childbirth

      巻: 23 ページ: 119

    • DOI

      10.1186/s12884-023-05442-7

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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