Y染色体ハプログループを個人識別などの法医学的応用を目的として利用するためには高い識別力が必要であり、系統の更なる細分化が求められる。日本人集団におけるYハプログループについて頻度調査を行うとともに、下流のサブグループを含めた細分類を試みた。日本人男性567名の分類の結果、C、D1、N、O*、O1b、O2、Q系統に大きく分かれた。さらにO1b系統はO1b*、O1b2a*、O1b2a1a1*、O1b2a1a1a、O1b2a1a1b、O1b2a1a1cの6種に細分類された。新たに選定したY-SNPs32座位について次世代シーケンサーを用い配列解析したところ、D系統の検体で大幅に識別能力が向上した。
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