研究課題/領域番号 |
19K19496
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
長谷川 慶幸 鳥取大学, 医学部, 助教 (80816182)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 一次救命処置 / バイスタンダー / 実施意志 |
研究実績の概要 |
本研究では、バイスタンダーとしての一般市民の応急救護実施の意志を評価する尺度を開発するとともに、それに関連する阻害・促進要因の特徴を明らかにすることにより、応急救護実施率向上に繋がるBLS講習会への示唆を得ることを目的とし、効果的なBLS講習会により、最終的には急な傷病者の救命率を向上させることを目標としている。 若年者を対象に独自に開発した尺度にて行った調査結果を分析し、尺度の因子分析を行った。因子分析を行うことで、応急手当実施意思を評価する尺度の信頼性は確認された。因子分析の結果は2019年6月20日~22日に行われた第66回 日本小児保健協会学術集会にてポスターを用いて発表した。現在、応急手当実施意思を測定する尺度はないため、今後論文化を行い、広く発信し、使用されることで、BLS講習会などで個人の実施意思を確認することや実施意思の阻害要因を明確にし対策を行うことが新たに可能になるなどの活用が想定されている。 しかし、この尺度は若年者を対象に調査を行っているため、尺度に改良を行い、一般市民を対象とした尺度開発も行っていく。若年者は学校などで定期的にBLS講習会へ参加しており、応急手当実施率を上げるためには介入は必須であるが、一般市民を対象にした尺度となることで、年齢を問わず応急手当実施の意志を評価しすることができるようになる。 これにより研究の目的である一般市民の応急救護実施の意志を評価する尺度を開発するとともに、それに関連する阻害・促進要因の特徴を明らかにすることを目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度の研究実施計画としては、「アンケートの因子分析」、「論文検討」、「アンケート修正 」としており、計画通りに進行している。
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今後の研究の推進方策 |
また本年度の研究実施計画としては、「アンケート調査」、「アンケート集計」、「統計学的解析」としている。一般市民のBLS実施意思、実施意志の阻害要因、促進要因を明らかにするために、昨年度の尺度を改良した尺度を作成しており、インターネット調査を用いて全国調査を行うことを計画している。並行して昨年度学会発表を行った「尺度の因子分析」についても論文化を進めている。
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次年度使用額が生じた理由 |
アンケート調査を行う際にインターネットリサーチ会社を使用することを検討しております。その選定や設定打ち合わせに時間を要し、次年度使用額が生じることとなった。調査内容が決定ししだい調査を開始するよう計画している。
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