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2021 年度 実績報告書

高齢者の自律性に着眼した新たな服薬アドヒアランス評価ツールの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K19497
研究機関島根大学

研究代表者

坂根 可奈子  島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (40559267)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード服薬アドヒアランス / 高齢者 / 自律性 / 服薬自己管理 / 看護 / 評価ツール
研究実績の概要

2019~2020年度に実施した全国調査を経て、全40項目6因子の「高齢者の自律性に着眼した服薬アドヒアランス評価ツール」を完成させた。
2021年度は、さらに評価ツールの因子間の関連性についてパス解析を行った。高齢者の服薬アドヒアランス評価ツールの因子間の関係性を検討するために,服薬自己管理の基盤となる《服薬の所作と生活の安定性》,《服薬自己管理の前提要件》,《服薬記録の管理》を予測変数,服薬自己管理の継続性を示す《継続的な服薬コントロール》を説明変数,その他の因子を介在変数とする因果モデルを想定し,パス解析を行った。≪服薬所作と生活の安定性≫,≪服薬自己管理の前提要件≫,≪服薬記録の管理≫の相関係数は0.40から0.76であり,この3因子は,≪積極的な治療参画≫と≪確実な服薬行動≫へ正の影響を与えていた。さらに,≪確実な服薬行動≫と≪積極的な治療参画≫は《継続的な服薬コントロール》へ正の影響を与えていた。決定係数は,≪積極的な治療参画≫が0.56,≪確実な服薬行動≫が0.77,≪継続的な服薬コントロール≫が0.54であった。モデルの適合度指標は,Χ2=2127.50(p<0.001),GFI=0.828 ,AGFI=0.807,CFI=0.889,RMSEA=0.059であった。これらのことから,適合度指標はやや低いものの,説明力としては許容範囲内の値であり,この因果関係モデルはデータに適合することが統計学的に支持された。
これらの成果から、「高齢者の自律性に着眼した服薬アドヒアランス評価ツール」の信頼性・妥当性が確認された。この評価ツールは、在宅領域および急性期病院の看護師が高齢者の自律的な服薬自己管理の状況をアドヒアランスの観点から系統的に査定することが可能である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Factors affecting medication adherence of older adults in acute care hospitals receiving medication support by nurses.2022

    • 著者名/発表者名
      Kanako Sakane, Yuta Kobayashi,Saki Moriwaki, Ami Sato, Mayumi Miyamoto,Miki Fukuma, and Yuko Tsumoto
    • 学会等名
      第95回日本薬理学会年会
  • [学会発表] Development of a medication adherence assessment tool to assess and support medication self-management by older adults2021

    • 著者名/発表者名
      Kanako Sakane, Yuko Tsumoto, Yuta Kobayashi, Miki Fukuma, Mayumi Miyamoto, and Hiromi Uchida
    • 学会等名
      The International Council of Nurses Congress 2021
    • 国際学会

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公開日: 2022-12-28  

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