研究課題/領域番号 |
19K19500
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研究機関 | 群馬県立県民健康科学大学 |
研究代表者 |
金谷 悦子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (30289813)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 研究に携わる看護職者 / 研究倫理 / 問題 / 克服法 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、研究に携わる看護職者が研究遂行上直面する倫理的問題を自律的に解決するために活用可能な「手引き書」を作成し、その有効性を検証することである。目的達成に向け、次の4段階を要する。1)研究に携わる看護職者を対象に質問紙調査を実施し、研究遂行上直面する倫理的問題の全容を質的帰納的に解明する。2)研究遂行上直面した倫理的問題に対し、看護職者が実際に講じている克服法の全容を質的帰納的に解明する。3)研究遂行上直面した倫理的問題を克服した看護職者の道徳的特性の全容を質的帰納的に解明する。4)研究遂行上直面する倫理的問題の克服に向けた「手引き書」を作成し、その有効性を検証する。2019年度は、4段階のうち第1段階を実施した。 2年以内に査読のある看護系学会に筆頭著者として、研究成果を発表(口演・示説)または論文を公表した看護職者を対象に、質問紙調査を実施した。質問紙には、「研究に携わる看護職者の研究を遂行する際に直面する倫理的問題に関する質問紙」と「研究に携わる看護職者の特性に関する質問紙」を用いた。まず、主要な看護系学会誌、科学研究費助成事業データベースを基に看護学研究者一覧を作成した。次に、看護学研究者一覧より無作為に抽出した研究者2,111名に研究協力を依頼した。返信葉書により承諾の得られた対象候補者に質問紙を郵送した。901名(回収率42.7%)より返送があり、そのうち。自由回答式質問に回答のあった467名の回答を分析対象とした。分析には、Belerson, Bの方法論を参考にした看護教育学における内容分析を用いた。 現在、分析が終了し、カテゴリの信用性確保に向け準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度は、研究に携わる看護職者を対象に質問紙調査を実施し、研究遂行上直面する倫理的問題の全容を質的帰納的に解明する計画であった。分析が終了し、信用性確保の確認後、次の段階へ進む予定である。以上より、当初の計画に沿っておおむね順調に進んでいると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は、第2段階の研究遂行上直面した倫理的問題に対し、看護職者が実際に講じている克服法の全容を質的帰納的に解明するためのデータを収集する。研究遂行上直面した問題とその問題に対し、実際どのように克服したのかを調査する。調査方法には、質問法と面接法を用いる。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVIT19の影響により、旅費の執行ができなかった。また、2019年度は人件費、謝金が発生しなかった。2020年度、第2段階の調査に関わる郵送費、面接交通費に使用する予定である。
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