本研究の問いは、育児期の非正規看護師のキャリア形成支援のためには、どのようなことが必要か、であった。 勤務実態の調査から、育児期の非正規看護師の月あたりの平均勤務時間数は正規看護師の6割程度であることが明らかとなった。夜勤や時間外労働はせず、受け持ちは約半数が実施していた。勤務の制限がキャリアを制限することのないしくみが必要である。就業条件に制限のある人の受け皿が人員不足の中小規模病院であるという社会構造があり、一組織で解決できない課題も含まれていた。しかし、管理者の教育的関わり、個々の非正規看護師の強みや背景等理解し実践環境を提供していること自体がキャリア形成を促進する可能性が示唆された。
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