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2019 年度 実施状況報告書

手術看護の視点で体感的に学習する解剖生理学教育システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19K19509
研究機関北里大学

研究代表者

熊谷 奈穂  北里大学, 看護学部, 助教 (40648309)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード解剖生理学 / 手術看護 / eラーニング
研究実績の概要

解剖生理学の知識は、正確なフィジカルアセスメントのもと科学的に対象を理解し、安全で質の高い看護を展開する上で基盤となる知識である。本研究では、安全で質の高い看護に必要な解剖生理学知識を、看護学生が手術看護の視点で体感的に学習できる教育システムを構築する。
本教育システムは、手術看護における解剖生理学知識の活用場面を疑似的に体験するeラーニング教材と、五感を活用して学習する手術室解剖生理学実習を併用し、段階的かつ効果的に学習を積み重ねる構成とする。本解剖生理学教育システムが、看護学生の解剖生理学と看護とのつながりの理解や学習意欲を高める可能性について、さらには、看護基礎教育での活用可能性について検証することを目的としている。
研究開始年度は、先行研究の分析や聞き取り調査を行い、看護学生の現状およびニーズを把握し、本教育システムの学習課題を明確にした。また、手術看護における解剖生理学を分かりやすく学習できる手術看護症例を分析した。先行研究の分析や聞き取り調査、手術看護症例の分析のもと、eラーニング教材および手術看護解剖生理学実習の学習目標を定め、教育システム構成案(eラーニング教材構成案と実習構成案)を作成した。
今後は、教育システム構成案を分析し、改善を加えていく。また、教育システム構成案をもとに、教育上効果的な視野で手術看護症例の画像を編集し、学習管理システム(Learning Management System:LMS)を整備していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では、安全で質の高い看護に必要な解剖生理学知識を、看護学生が手術看護の視点で体感的に学習できる教育システムを構築する。本教育システムは、手術看護における解剖生理学知識の活用場面を疑似的に体験するeラーニング教材と、五感を活用して学習する手術室解剖生理学実習を併用し、段階的かつ効果的に学習を積み重ねる構成とする。本解剖生理学教育システムが、看護学生の解剖生理学と看護とのつながりの理解や学習意欲を高める可能性について、さらには、看護基礎教育での活用可能性について検証することを目的としている。
これまでに、先行研究の分析や聞き取り調査を行い、看護学生の現状およびニーズを把握し、本教育システムの学習課題を明確にした。また、手術看護における解剖生理学を分かりやすく学習できる手術看護症例を分析した。先行研究の分析や聞き取り調査、手術看護症例の分析のもと、eラーニング教材および手術看護解剖生理学実習の学習目標を定め、教育システム構成案(eラーニング教材構成案と実習構成案)を作成した。

今後の研究の推進方策

教育システム構成案について手術室看護師、外科医師、麻酔科医師、解剖生理学教育担当者に予備調査を行い、内容を改善する。教育システム構成案に基づき、術野カメラの映像等を用いて手術看護における解剖生理学知識の活用場面を疑似的に体験できるeラーニング教材を作成する。術野カメラの映像は、患者個人が特定されないように編集し、外科医師や手術室看護師の意見を聴取しながら、教育上効果的な視野で編集する。また、モバイル端末での視覚性・操作性の面も考慮し、動画を圧縮編集する。さらにイラストで簡略化して提示した方が理解を促す場面はイラストを用いるよう工夫する。加えて、学習管理システム(Learning Management System:LMS)を整備し、作成したeラーニング教材を提供できる環境を整える。eラーニング教材により疑似的に体験した手術看護における解剖生理学知識の活用場面と同様の場面を、臨地実習でリアルに体験学習できる実習構成とする。本実習には、研究者がファシリテーターとして入るが、手術看護場面の各時期における指導内容を明記した指導手引きを作成し、誰でもその手引きに沿って指導できるように構成する。看護学生への主観的評価(インタビュー調査)・客観的評価(eラーニング活用頻度、実習前後のeラーニング教材内設問の正誤率、実習後レポート等)を調査し、本システムの学習効果の評価をする。この評価に関して、LMSの機能である自動採点テストや学習進捗履歴を活用する。また、手術室看護師と解剖生理学教育担当者(非看護系教員を含む)に対してインタビュー調査を実施し、本教育システムの看護基礎教育での活用可能性について評価する予定である。

次年度使用額が生じた理由

学習管理システム(Learning Management System:LMS)の整備・管理に要する経費および、研究で使用する画像の作成・編集処理ソフト等の購入に要する経費を計上していたが、今年度は教育システム構成案の作成を先に行い、必要物品を選定した段階である。選定した必要物品を次年度購入予定である
また、研究に関する情報収集のために計上していた旅費は、感染症拡大防止のため出張が難しい状況であることから、次年度以降に使用予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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