研究課題/領域番号 |
19K19526
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
杉山 祥子 東北大学, 医学系研究科, 助教 (00836174)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 看護師 / 責任 / 高度な実践 |
研究実績の概要 |
看護師の高度な実践において、看護師は患者が疾患によって日常生活を妨げられないよう、あるいは患者が日常生活を維持できるように看護する責任がある。これまでに、看護師が患者に生じている問題をどのように捉え、その問題を解決するための責任をどのように果たそうとしているのか、という視点でデータを分析を行った。データの分析は、看護師経験があり博士号を有する研究者と10年程度の看護師経験がある分野メンバーが集まり実施した。 現段階までの分析では、看護師は患者に生じている問題を把握するために、数値では測れない患者の心情の変化を汲み取ったり、問題の原因を追究したりすることで、患者の変化から推測される問題を整理していると考えられた。また、看護師は患者に生じている問題を捉えると同時に、患者の意思を最優先に考えていた。患者の意思を最優先に考えることは、看護師が患者の意思が尊重されることを重要であると考え、他の医療者に対して、治療や検査の必要性を患者の立場を慮って発言することが含まれていた。加えて、看護師は患者に生じている問題を捉え、その問題を解決するために、患者やその家族の協力体制を作ったり、多職種で患者を支えるという意識をもって、チーム医療の調整役になる必要性を認識していた。看護師は、患者が退院後に穏やかで患者が望む生活ができるように関わろうとしていた。 引き続き、データの分析を行い、分析結果の信憑性、明解性および確認可能性を確保するように努める。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の影響により、調査対象の病院ならびに看護師のリクルートに時間を要している。加えて、分析が滞り進捗が遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
看護師が果たすべき責任に関する調査の実施に向けて、対象者のリクルート、対象者が所属する病院、看護部との交渉を引き続き行っていく。同時に収集したデータの分析を行い、必要に応じて追加でデータを収集する。分析結果を論文化していく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の影響により、研究参加対象の病院ならびに看護師のリクルートに時間を要しているため。また、データ収集と分析を継続し、論文を執筆する計画である。
|