研究課題
若手研究
本研究課題では、看護師の実践に焦点を当て、看護師がどのように責任を果たそうとしているのか、そのプロセスを質的帰納的に明らかにすることを目的とした。本研究課題の成果より、看護師が責任を果たそうとするプロセスには、看護師は看護専門職としての特性を意識化する必要があり、実践により患者にとっての利益を届けるあるいは患者にとっての不利益を回避するという一連の内容が含まれていたことが明らかになった。
看護管理学
本研究課題の成果は、看護師が責任を果たそうとしている現象を断片的ではなく、一連のプロセスとして捉え、彼らが患者にとっての利益を見出すあるいは不利益を回避するという新たな説明を加えたという学術的な意義がある。加えて、看護師は医療・看護の最終実施者として、患者の日常生活が妨げられないよう「関門機能」として、その行為を実施するか否かについて最終的な判断を下すという権限を行使しており、その行使した権限に対する義務を負おうとしていることを示唆した。