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2020 年度 実施状況報告書

診療看護師(NP)による症状マネジメントを強化する在宅療養移行支援システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K19532
研究機関石川県立看護大学

研究代表者

石川 倫子  石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (80539172)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード診療看護師 / 症状マネジメント / 在宅療養移行支援
研究実績の概要

本研究の目的は、診療看護師(NP)による症状マネジメントを強化する在宅療養移行システムを開発することである。2020年度は昨年に引き続き以下のことを実施した。
診療看護師(NP)の在宅療養移行支援に関する先駆的な取り組みの報告や実践例の文献検討をした。文献から得た情報をもとに、患者・家族への在宅療養移行支援における診療看護師の役割を明らかにすることにした。まずは、病院で在宅療養移行支援を実践している診療看護師(NP)8名を対象に、3名は対面、5名はオンラインによる面接調査を行った。面接内容を質的記述的に分析した。その結果、病院で在宅療養移行支援をする診療看護師の役割の特徴として、<患者・家族が病状を理解できるようにする><自宅訪問によって病状の安定と安心をもたらす><病院医と在宅医をつなぐ><在宅に向けて医療をシンプルにする>、<在宅生活に合わせた薬剤の調整と生活指導を併用する>、<在宅スタッフの症状に関する観察力を上げる><願いを叶える見取りをする>などが明らかになった。診療看護師(NP)は、病院看護師のみならず、自宅訪問によって訪問看護師、施設看護師、ケアマネジャーやヘルパーという在宅スタッフの症状に関する観察力を上げ、病状の安定を図り、患者・家族が安心して在宅療養できるようにしていた。このことから、診療看護師(NP)が在宅療養移行支援に関わることによって症状マネジメントを強化できることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2020年1~3月にかけて診療看護師(NP)に面接調査を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、県外への移動が自粛要請され、面接調査を中断した。その後、感染状況からオンラインでの面接調査に切り替えたが、倫理委員会の承認に時間を要した。そのため、残り5名の面接調査を2020年12月にようやく終えたためである。

今後の研究の推進方策

新型コロナウイルス感染症の感染状況により、在宅療養移行支援を行っている診療看護師(NP)の病院でアクションリサーチを実施するのは難しい。そこで、診療看護師(NP)による症状マネジメントを強化する在宅療養移行支援システムを構築するにあたって、病院で在宅療養移行支援を行っている診療看護師(NP)の面接調査結果と国内外の文献をもとに、診療看護師(NP)の在宅療養移行支援に関する質問紙調査を実施する。それを踏まえて診療看護師(NP)による症状マネジメントを強化する在宅療養移行支援システムを有識者と検討する。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由は、面接調査の延期により分析結果が遅れ、質問紙調査が実施できなかったため、その質問紙調査にかかる経費(郵送料、データ整理・入力アルバイト料)が次年度に繰り越すこととなった。
使用計画は、次年度の使用額を含め、調査用紙の発送・回収やデータ入力・資料作成経費、国内外の文献取り寄せ、有識者への謝礼に用いる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 高齢・人口減少地域の病棟看護師が実践する退院支援の実態2020

    • 著者名/発表者名
      石川倫子,瀬戸清華
    • 学会等名
      第40回日本看護科学学会学術集会

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公開日: 2021-12-27  

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