研究課題
本研究は、ゲーミフィケーションの要素を取り入れた新たな糖尿病自己管理支援システムを構築し、2型糖尿病をもつ人に使用してもらうことで、自己管理に効果があるかを検証し、効果的なゲーミフィケーション要素について検討することを目指している。2021年よりゲーミフィケーションを組み込んだ習慣化アプリ「みんチャレ」を用いた介入研究を開始した。32名が参加した本研究は、2024年1月にすべての参加者の介入が終了し、データ収集を終えた。参加者の約8割が糖尿病セルフケアに役立て、アプリへの投稿がセルフマネジメントのきっかけになったと参加者の語りが得られた。役立ったアプリの特徴・機能はチーム制と累計チャレンジ回数の表示であった。また、約6割がアプリに楽しさを感じており、チームメンバーと交流することで楽しさを感じていた。楽しさは会話から生じる場合や、他の人の頑張りが可視化されることによるものであった。参加者はチームの中での支援や刺激が、セルフケアに対する気持ちに影響したことを述べた。一方で、チームの活動が活発でないことや、良いフィードバックが得られない場合は、自己のニーズとチームの活動に乖離があり戸惑うことや投稿への負担感が述べられた。これらより、アプリの利用に関連して、目標を共有するチームメンバーから情緒的支援が得られることや、社会的比較効果により健康的な生活習慣が動機づけられる可能性があることを報告した。今後、基盤(C)23K09815の助成を得て、ゲーミフィケーションの要素を取り入れたアプリの長期的な効果に関する調査を継続する。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件)
ACI Open
巻: 07 ページ: e23~e29
10.1055/s-0043-1766113
糖尿病
巻: 66 ページ: 675~685
10.11213/tonyobyo.66.675