研究課題/領域番号 |
19K19559
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
木下 愛未 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (50783239)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 包括的暴力防止プログラム / 対人円環モデル / 振り返り / 精神科看護師 / 援助特性 |
研究成果の概要 |
本研究では、精神科看護師の援助の要素について、Interpersonal Circumplex model (IPC)の概念を枠組みに量的・質的に明らかにした。新規性の高い結果として、当事者への治療を優先したかかわりであるPA(支配・管理)は、反発から後悔へと、当事者の認識が経時的変化を示す場合があり、当事者の劣位に立つHI(服従・従属)の行動背景には看護師の行動が支配的・管理的にとられないように意図した場合があった。 明らかにした精神科看護師の援助の要素を、包括的暴力防止プログラムの「振り返りと報告」に活用し、パイロットスタディではあるがその有用性を示した。
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自由記述の分野 |
精神科看護
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、CVPPPの介入要素の一つである、「振り返りと報告」で活用できるツールとその効果的な活用方法を開発した。従来、当事者-看護師間の対人相互作用は目に見えず、暴力が関連すると感情的になりやすいために、「振り返りと報告」は熟練した臨床経験がなせる業とされてきた。本研究で開発した「振り返りと報告」の手法は、簡便でわかりやすく、客観的に深く援助を振り返ることができた。これは看護師が当事者に対して無意識に持っていた感情や反応への気づきにつながり、当事者と相互理解を深め、協働する立場が形成されることが期待できる。それにより当事者と対立することのない安心な環境作りが促進されると考えられる。
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