本研究では、実際にうつ病を有しながらも家族のサポートを得て医療系大学を卒業することのできた卒業生にインタビュー調査を実施した。その結果、修学を継続するためのサポートリソースとして家族システムに留めるのではなく、大学内の教職員や医療との連携に加え、身近な友人からのサポートを含める必要性が示唆された。 本研究の成果は、増加傾向にあるうつ病を有する医療系大学学生を対象とした修学支援システムを考案する上で、実体験に基づく貴重な資料となると考える。そのため今後の支援開発に有益な知見を得ることができたことから、学術的にも社会的にも意義のある研究と考える。
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