本研究では、急性冠症候群を発症させた患者が、禁煙を開始・継続する経験の成り立ちやその構造を記述することを目的としている。急性増悪期にある慢性疾患患者の意思決定やその行動の成り立ちが自明となることで、患者の治療選択を含めた健康行動支援への示唆を得ることを目指している。 これまで研究に参加している協力者2名に対して、合計16回の参与観察及びインタビュー調査を行い、そこで得られたデータを現象学的手法を用いて分析を行っている。 本調査による結果は、途中経過として、第17~20回 日本循環器看護学会学術集会、第5回 国際ケアリング学会で発表を行った。 現在、複数のインタビュー結果を統合させ、厚みを持った経験の記述を目指した分析を実施している。
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