研究課題/領域番号 |
19K19576
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
榊原 直喜 国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 研究員 (30804603)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 緩和ケア / 均てん化 / ケアの質 / ケアの質評価 / ケアの質改善活動 |
研究実績の概要 |
昨年度から行っていた、都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会がん登録部会Quality Indicator研究の二次的利用データ(院内がん登録情報とDPC情報)の申請をし提供を受けたデータを用いて、我が国における終末期がん患者の緩和ケア受療実態を把握するための解析を行ったが、有用な結果が得られなかった。しかし、本解析により、主要・副次的アウトカムの見直しを行う有用な手掛かりを得ることができたた。 データ申請時は1年間のデータのみ入手可能であったが、現在は複数年のデータを入手可能であるため、新たにデータの追加申請を行い、鎮痛剤使用状況や緩和ケア関連の加算取得状況の年次推移や施設規模や地域格差の有無などの観点から解析を行う計画を立案し、データ提供に向け、申請の準備を行った。 また、当初は多施でのアンケート調査を計画していたが、新型コロナウィルス感染症の蔓延のため、実行が難しい状況であるため、計画を練り直し、可能な範囲でインタビュー調査を行う計画を立案した。 並行して、これらの調査を来年度中に取りまとめを行うために、自身が過去に行った関連調査の再集計と論文化を行うなど、取りまとめに必要な知見の整理や収集を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
①行った解析から有用な結果が得られず、解析方法の再検討や新たなデータ申請手続きの準備に時間を要したため。 ②並行して行う予定であった、全国規模のアンケート調査が、新型コロナウィルス感染症の蔓延が落ち着かない状況であり、実行が難しく、研究計画の再検討に時間を要したため。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度は、解析を行ったが思うような結果が得られず、また、新型コロナウィルス感染症の蔓延のため、研究の趣旨を変えないよう実現可能な方法の再検討と実行するための準備を行った。 今後は、新たな視点で解析を行う予定であり、データ提供申請の準備を行っている。データ提供を受け次第、鎮痛剤使用状況や緩和ケア関連の加算取得状況の年次推移や施設規模や地域格差の有無などの観点から解析を行い、緩和ケアの実態を把握する。 並行して、医療従事者と患者双方にインタビュー調査を行い、緩和ケアに対する患者の真ニーズや緩和ケアの改善活動に向けた示唆などを得られるよう努める。 また、これらの調を取りまとめを行うにあたり、自身が過去に行った関連調査(結果は未公表)が重要な知見であり、調査結果の再集計と論文化が必要であるため、急ぎこれを行う。また、その他の取りまとめに必要な知見の整理や収集を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究が遅れているため、予定額を大幅に下回った。今後、解析や調査、研究の取りまとめを進めるにあたり、調査研究に必要な物品購入や旅費、関連調査および本研究の公表(英文校正や論文執筆費用、学会費等)に使用する。
|