研究課題/領域番号 |
19K19579
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研究機関 | 武蔵野大学 |
研究代表者 |
小町 美由紀 (長谷川美由紀) 武蔵野大学, 看護学部, 講師 (60459641)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 集中治療室 / 家族 / 家族機能 / 集中治療症候群 / レジリエンス / 心的外傷後ストレス障害 / 定量的解析 |
研究実績の概要 |
本研究は集中治療室 (Intensive Care Unit : ICU) に入室してから長期間の困難な状況を乗り越える力であるレジリエンスと、家族の集中治療後症候群 (Post-intensive care syndrome-family : PICS-F) の変化と、レジリエンスがPICS-Fに与える影響を明らかにするためにICU入室早期とその後の2時点の縦断研究を実施することを目的としている。そして、その後に予定している家族のための支援モデルの基礎資料となることを目標としている。 本年度は以前から継続している研究成果をまとめて、学会発表を行った。今後は精神医療に関する専門の学術誌へ投稿する準備を行っている。 また、ICUに入室した患者家族のPICS-F・レジリエンスおよび家族機能の長期的変化に関する文献検討を行っている。そして文献検討する先行研究の対象の幅を広げて、医療施設に入院している患者家族、地域で患者と生活する家族の精神症状、レジリエンスおよび家族機能に関する文献検討を行っている。その文献検討結果をもとに、アンケート用紙の質問項目、調査時期、対象者の基準、対象者数、解析方法等を吟味しており、さらに内容を精選する予定である。 ブラッシュアップした研究計画を作成した後、アンケート用紙、説明用紙および同意書の作成を完了させる。その後、研究調査施設の調整や交渉、打ち合わせを行っていく。研究調査施設との打ち合わせの内容が大詰めを迎えるところで、倫理委員会申請準備を行った後に申請手続きを行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
以前から継続して調査を行っている研究結果をまとめた学術論文の解析に時間を要したため、現在、文献検討に基づいた考察の執筆を行っており、予定していた時間配分より遅れている。そのため、ICUに入室した患者家族のPICS-F・レジリエンスおよび家族機能の長期的変化に関する文献検討を半ばまで進めている状況である。医療機関に入院した患者家族および地域で患者と暮らす家族のストレス・レジリエンスおよび家族機能の長期的変化に関する文献検討まで至っていないので、今後も不足している範囲の文献検討を進めて本研究資料の一部にしていく。
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今後の研究の推進方策 |
ICUに入室した患者家族の集中治療症候群、レジリエンスおよび家族機能の長期的な変化に関する文献検討を進めていく。さらに医療機関に入院した患者家族の精神症状、レジリエンスおよび家族機能の長期的変化に関する先行研究の文献検討を進めていく。 文献検討を基に研究計画書の内容をブラッシュアップし、質問紙と説明用紙および同意書等を作成していく。これらの作成した資料を携えて調査協力施設と打ち合わせを行い、倫理申請を実施する予定である。 調査協力施設との交渉および倫理申請委員会での審査は、世の中の状況を鑑みると、遅れる可能性が高いので、優先順位および研究実施可能な部分を熟考し進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度に予定していた学術誌への論文投稿の料金、先行研究を取り寄せる費用、研究資料を作成する印刷代や材料費および、打ち合わせや倫理審査申請準備に要する交通費等に、研究費を使用しなかった。 来年度は、本年度に達成できなかった予定を1つ1つ実施し、それに要する研究費を申請していく予定である。さらに倫理審査が受理された後に、本研究の情報収集を行う際には、それに要する交通費、材料費および謝金等に使用する予定である。
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