本調査は、小児がん患児と付き添い家族への抗がん剤曝露の実態を明らかにし、家族への曝露軽減のためのガイドライン策定を目的に実施した。家族からは、尿、家族が実施した排泄および口腔ケアに着用したエプロン、手袋からシクロホスファミドが検出された。患児に関しては、全ての調査日においてガーゼ肌着から高濃度のシクロホスファミドが検出された。また、抱っこ/遊び/タッチングなどの情緒的ケアにおいて、個人防護具の装着が不十分な状況でかつケア時間が長くなるほど、家族の曝露に影響している可能性が示唆された。研究成果は、国内の学術集会およびPediatric Blood & Cancerにて発表した。
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