目的は、母親の妊娠後期の睡眠や精神健康状態と生後早期の乳児の睡眠発達や泣きとの関係を明らかにすることである。27%の児が生後4か月で長時間持続的な夜間睡眠(STN)を獲得し、STN児では生後2~3か月に夜間睡眠の定着が急速に進んでいた。STN児の母親のGHQ28得点は産後3か月間で有意に減少し、妊娠後期では有意に低値であった。ランダムフォレスト分析の結果、産前・産後のGHQ28得点はSTN児の重要な説明変数として抽出され、産前産後の母親の精神健康状態は乳児のSTN獲得と関連していた。産前の母親の精神健康状態を良好に保つことは、生まれた乳児のSTNの早期獲得に貢献する可能性が示された。
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