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2021 年度 実施状況報告書

乳幼児の夜泣きに対する両親のケアのプロセス

研究課題

研究課題/領域番号 19K19652
研究機関城西国際大学

研究代表者

樺島 稔  城西国際大学, 看護学部, 助教 (10817662)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード夜泣き
研究実績の概要

これまで夜泣きの原因は、児の情緒や睡眠サイクル確立の発達過程にあることが原因であるあと報告されており、その対策法は授乳や児を抱くといった方法が報告されている。しかしこれらの対処法は母親が取り組むべき問題であるという前提であるとともに、必ずしも夜泣きが改善する方法ではなく、母親は不眠や育児に対する自信の揺らぎを抱えることが多い。本研究では母親だけでなく父親を含む家族を対象に、母親と父親の役割や関係性が児の夜泣きを通じてどのように変化し対応するのか、グラウンデッドセオリーアプローチを用いて明らかにし、効果的な保健指導へ繋げるための手がかりを得ることを目的としている。2021年度は3名のインタビューを終え、以下の2点について調査を進めた。
1. 夜泣きを経験した両親が捉える「夜泣き」とは
2021年度までの計12名のインタビューを終えた段階では、夜泣きとは「月齢5~7か月頃から始まり、断続的に2~6ヶ月続く、泣いている理由が分からず対処できない入眠後の泣き」であることが分かった。
2. 夜泣きに対して両親が行う対処のプロセス
2021年度までの段階では、母親は先行研究で明らかになっている「授乳」や「児を密着して抱く」、「背中を優しく叩く」以外に、日中から入眠まで「環境を調整する」ことで夜泣きを予防していた。また、母親だけでなく父親も「母親に代わって抱く」「児の気が済むまで遊ばせる」「朝まで付き合う」という対処を行っていた。母親と父親の関係は、当初父親は「我関せず」の態度をとっていたが、母親が父親に夜泣きの状況を伝るか、もしくは父親が夜泣きの状況と母親の疲労に気付き、話し合いの後、役割を調整していた。その過程で、母親と父親の関係は悪化することもあるが、夜泣きが収まるとともに、関係は修復していた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

コロナ禍による影響のため、申請者が研究に割ける時間が制限された。また、対象者のリクルートが進まなかったこと、対面でのインタビューが難しかったことが原因である。

今後の研究の推進方策

今年度は父親も含め5~10名程度のインタビューを行い、研究成果として発表できる形にする。

次年度使用額が生じた理由

データ収集のための対象者への謝金、文字起こしにかかる費用、および論文執筆時の英文校正や投稿を予定しているためそれらの費用などを予定している。

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公開日: 2022-12-28  

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