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2022 年度 実施状況報告書

乳幼児の夜泣きに対する両親のケアのプロセス

研究課題

研究課題/領域番号 19K19652
研究機関城西国際大学

研究代表者

樺島 稔  城西国際大学, 看護学部, 助教 (10817662)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード夜泣き / 夫婦関係
研究実績の概要

これまで夜泣きの原因は、児の情緒や睡眠サイクルが発達過程にあることが原因と報告されており、その対処法は授乳や胸に密着して児を抱く等が報告されている。しかし、これまでの調査対象者は児の母親であることが多く、報告されている対処法も主に母親が行う対処法であることから、夜泣きは「母親が取り組むべき問題」として捉えられてきた。また、報告されている対処法は必ずしも夜泣きを改善する方法ではなく、母親は不眠や育児に対する自信の揺らぎを抱えることが多い。本研究では夜泣きを「父親を含む両親が取り組む問題」として捉えなおし、母親と父親がどのように夜泣きに対処したのか、役割や関係性がどのように変化したのか、グラウンデッドセオリーアプローチを用いて明らかにすることを目的とした。本結果より、効果的な保健指導へ繋げるための手がかりが得られることが期待できる。2022年度までに計14名のインタビューを終えた。
1. 夜泣きを経験した両親が捉える「夜泣き」とは
夜泣きとは「月齢2~7か月頃から始まり、10か月~1歳まで断続的に続く、泣いている理由が分からず対処できない入眠後の泣き」であることが分かった。
2. 夜泣きに対して両親が行う対処のプロセス
夜泣きに対して母親は、「授乳」や「密着して抱く」以外に、「抱きながら歩き回る」と対処していた。また日中は「環境を調整」し、「昼寝のリズム」を整えていた。父親は「母親に代わって抱く」「児の気が済むまで遊ぶ」「朝まで付き合う」と対処していた。
両親の関係は、当初父親は「我関せず」の態度だが、母親が「状況を伝える」、もしくは父親が「夜泣きの状況と母親の疲労に気付く」ことで、話し合いを設け、役割を調整していた。母親は「誰かの反応が欲しい」と感じていたが、父親との話し合いが子育てに対する姿勢や捉え方の相違に気づく機会となり、夜泣きを乗り切る支えになっていたことが分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

母親からのインタビューは行えているが、父親からのインタビューが計画通りに行えていないため。

今後の研究の推進方策

今年度は5名程度の父親からインタビューを行い、成果として発表できる形にする。

次年度使用額が生じた理由

データ収集のための対象者への謝金、文字起こしにかかる費用、および論文執筆時の英文校正や投稿費用などを予定している。

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公開日: 2023-12-25  

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