本研究の目的は、医療的ケア児の親の災害に対する自助力を高める効果的な支援教育プ ログラムを開発することである。 今年度の目的は、医療的ケア児の母親の災害対策支援に関する認識、ニーズを明らかにすることであった。研究方法はインタビューを考えており、インタビューガイドを作成するにあたり、テーマに関する文献検討を行った。 文献検討の目的は、在宅で療養する医療的ケア児の親の災害対策についての現状を把握し、今後の課題を検討することとした。医学中央雑誌Web版を用い、「災害」「小児」「医療的ケア」「在宅」「親」をキーワードとし、研究目的と合致する9件を対象に分析を行った。対象とする災害の種類としては、台風が2件、地震1件であった。研究対象者の医療的ケア内容は、人工呼吸器、酸素吸入、腹膜透析等が挙げられていた。医療的ケアを要する在宅療養児の親の災害対策における今後の課題として、避難所の問題、日頃からの顔が見えるつながりづくりがあげられていた。また、スタッフでの勉強会や家族とともに災害対策を考えることの重要性についてもあげられていた。 上記成果をもとに、今後インタビューガイドを作成し、研究を進めていく予定である。
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