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2019 年度 実施状況報告書

生後早期における父子の関係性構築支援を目的とした介入効果の検証

研究課題

研究課題/領域番号 19K19668
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

矢郷 哲志  東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 助教 (00778243)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード父親 / 関係性支援 / 介入研究
研究実績の概要

近年、父親の育児への積極的な関与が求められている中で、父親に対する育児支援の重要性が高まっている。しかしながら、父親を対象とした育児支援プログラムは、実践レベルの報告は散見されるものの、介入効果の科学的根拠が実証されているものは極めて少ない。
本研究は、生後早期の関係性構築支援ツールとして世界各国で幅広く活用され、母親の感受性を高め、産後うつの発症リスクを低減させることが実証されているNeonatal Behavioral Observation (NBO) systemを用いて、新生児の父親に対する早期育児介入支援を行い、その効果を量的及び質的に検証することを目的としている。
2019度は、NBOによる父親への早期関係性支援介入の量的な評価研究の準備段階として、研究プロトコルの構築に着手し、研究協力施設の募集・選定、研究協力施設の研究倫理審査委員会への実施計画書の申請手続きを進めた。研究プロトコルについては研究者間で討議し、量的な介入効果の指標として、父親のメンタルヘルス(EPDS)、父子相互作用(日本版Nursing Child Assessment Scale: JNCATS)、父親の育児関与時間などを用いることとした。また、研究期間内に必要なデータを得るためには複数の介入者が必要となるため、研究協力者のNBO認定資格取得に向けた手続きを開始し、介入研究を遂行する環境整備を図った。同時に、NBOによる介入効果を検討した国内外の量的、質的研究論文のシステマティックレビューに着手し、PubMed、CINAHL、Google Scholarなどを用いて、対象者、介入者、介入場所、対象者、介入時期・頻度、アウトカム指標、介入効果などに関する知見の集約を図った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2019度は、介入研究(量的研究)の実施プロトコルの構築に主眼を置き準備を進めた。研究協力機関への研究計画の申請・承認を進め、年度内に研究倫理委員会の承認を受け、介入研究を開始することを企図していたが、介入に必要な研究協力者のNBO認定資格取得が迅速に進行しなかったこと、新型コロナウィルス感染症の拡大に伴う研究活動制限、研究倫理審査の申請受付停止などのため、当初の計画通りに研究を遂行することが困難であった。

今後の研究の推進方策

2020年度は、NBOトレーナーの助言を得て、随時、NBO本部への研究プロトコル、経過報告を行いながら、介入研究(量的研究)に関する準備を加速させ、研究協力機関への実施計画書の提出・承認手続きの完了、NBO認定者の協力を得て対象者のリクルート、介入、データ収集を開始する予定である。また、質的研究に関しても並行して実施計画書の申請手続きを進め、対象者へのNBOによる介入、非構造化インタビューによるデータの質的分析を行い、量的研究のデータとの統合を図る。同時に、NBOの介入効果に関するシステマティックレビューに関する知見をまとめ、国内外の学会で成果を公表することを予定している。

次年度使用額が生じた理由

2019年度に介入研究(量的研究・質的研究)の開始に至らなかったため、次年度使用額が生じた。介入研究開始に伴う必要経費として、アセスメント尺度や用具の購入、会議費・通信費、研究協力謝金、国内外の旅費として、研究打ち合わせの他、学会発表など成果報告のための交通費の支出を予定している。また、介入、データ整理などを行う研究補者の雇用を予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] エビデンスに基づく産前・産後における家族支援システムの構築に向けた試み2019

    • 著者名/発表者名
      岡光基子,大久保功子,三国久美,矢郷哲志
    • 学会等名
      第39回日本看護科学学会学術集会

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公開日: 2021-01-27  

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