本研究の目的は、「育児をする父親のメンタルヘルス測定尺度(MSCF)」の開発を行い、その信頼性・妥当性の検討を行うことである。尺度開発の手順に則り、調査を実施した結果、MSCFは【家庭における心の安寧】、【心身の健康感】、【父親として感じる満足】、【父親としての有意義な生き方】の4因子25項目で構成された。クロンバックα係数は0.918であり、信頼性が確認できた。妥当性は、探索的因子分析により構成概念妥当性を確認できた。併存妥当性は、既存尺度と相関が認められた。確認的因子分析によるモデル適合度は統計学的許容水準を概ね満たしていた。MSCFは乳幼児健康診査等での使用が期待できる。
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