研究課題/領域番号 |
19K19690
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研究機関 | 拓殖大学 |
研究代表者 |
崔 ホンソク 拓殖大学, 工学部, 助教 (20823412)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ストレスコーピング / バーチャルリアリティ / 患児 |
研究実績の概要 |
初年度の検証結果より,3DVRプレパレーション動画撮影の準備を進めていたが,新型コロナウィルス感染症の影響で協力施設での実施を予定していた「患児視線」の360度カメラ撮影ができなくなった.そこで,入院患児を対象とした,VRストレスコーピングツール(以下,ツールとする)が病室周辺を飾ることや簡単な遊びで,体験者がストレスを緩和できるかを明らかにすることを目的したものである.本ツールは,患児がいる病室を再現した環境の中で,遠くのものを手元にもってくる,ものを生成させる,生成したものを無くす,周辺のモノや壁を気に入りの色で塗る,色んな場所に現れた紙コップをボールで当てるゲームの機能で構成される.ツールはFacebook社のVRHMD Oculus Quest用に開発した.このVR HMDはスタンドアロンで運用できるため看護現場でも色んなセンサーや電線の複雑な設置作業を無くし,手軽に利用可能であるため最適なデバイスである.ツールの検証は,新型コロナウィルス感染症の影響で,入院患児を対象とした実験が難しかった.そのため,検証実験では,20代の健常者と9歳の子どもの11名を被験者とし,一般的な使い勝手や楽しいかどうか,臨場感を評価項目として行った.結果,ツールの臨場感,楽しさと使い勝手のすべての項目より高い評価を得ることができた.このことから,入院患児のストレス軽減の有効性にもつながる可能性があることが示唆された.また,愛知県立大学看護学部の服部淳子教授と同じ大学の看護専門家に本ツールのストレスコーピング効果について評価を依頼している.臨床で使用可能と判断が出される場合,適切な手順を経て看護現場で利用できるよう本ツールを支援する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響により,病院施設での実験等がほとんど止まったため,大幅のスケジュール変更を余儀なくされている.
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今後の研究の推進方策 |
スケジュールを変更して進めたVRストレスコーピングツールは開発でき,専門家の評価をもって研究発表を行う予定である. 3DVRプレパレーション研究のための360度カメラによる撮影等の遅れた研究課題を進めるため,研究期間の1年延長を申請し対応する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
VR HMDと記録媒体の新商品が予想より安価で購入できたため. 検証などにVR HMDがもっと必要になると予測されるので,その購入に当てる予定である.
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