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2019 年度 実施状況報告書

フレイル予防サポーターの地域保健組織化活動を促進するガイドラインの策定と効果検証

研究課題

研究課題/領域番号 19K19702
研究機関東京大学

研究代表者

藤崎 万裕  東京大学, 高齢社会総合研究機構, 特任助教 (80782169)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード住民主体活動 / ソーシャルネットワーク / 行動変容ステージ / 活動参加
研究実績の概要

2019年度は、フレイル予防サポーターが主体的に行う地域保健組織化活動の促進・阻害要因を明らかにすることを目的に以下の内容を実施した。
1)先行研究のレビューを行い地域保健組織化活動の関連要因についての体系的な整理
研究者間の議論により、地域保健組織化活動を住民主体活動として幅広く捉えることとし、文献レビューを行った。その結果、主な住民主体活動として、配色、慶弔、見守り、ボランティア、スポーツ・運動、勉強会の企画・運営・手伝い、読み聞かせ、お祭りの企画・運営・手伝い、案内(展覧会のガイドなど)、伝統芸能等の文化継承活動、美化。・清掃、情報発信、趣味の回、音楽活動、劇団といったカテゴリーが生成された。
2)地域保健組織化活動の実態把握と促進要因・阻害要因の影響評価
フレイルチェック事業を導入している全国68自治体で養成されたサポーターを対象にインターネット調査(一部郵送)を2019年12月~2020年1月に実施した。その結果、418件の回答(インターネット161件、郵送257件)があった。内訳は、男性131名、助成278名、性別不明9名で、平均年齢は70.1(SD7.1歳:範囲36~89)だった。回答者の80%が1)で整理した住民主体活動のいずれかに参加していた。また、参加している割合の多かった活動は、ボランティア活動・スポーツ活動であった。住民死体活動への参加を促進/阻害する要因としては、住民主体活動に参加している者はそうでない者に比べて、統計的に有意に平均年齢が高く、地域居住平均年数が長く、サポーターの活動への満足度が高く、サポーター活動に活力を持って取り組んでいた。また、サポーター間の自由な雰囲気がある、行政との信頼関係が強い、サポーター間のつながりが多いと回答する傾向が見いだせた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初は、上記1)・2)の研究プロセスの間に、地域保健組織化活動を展開しているサポーター15~20名に地域保健組織化活動に至ったプロセスを聴取し、検討委員会で関連要因を詳細に検討するという計画であったが、現状のサポーターにおける住民主体活動の実施状況を2)で明らかにすることが出来たので、2)の調査結果をもとにインタビュー調査対象を詳細に検討することが可能となった。

今後の研究の推進方策

2020年度は2019年度の研究成果をもとに、地域保健組織化活動を展開しているサポーター15~20名に地域保健組織化活動に至ったプロセスを聴取し、検討委員会で関連要因を詳細に検討する。
また、同時並行で、地域保健組織化活動の促進を目指したガイドラインの開発を行う。具体的には、地域組織化活動の展開に詳しい専門家や地域保健組織化活動を展開しているサポーターとの継続的な議論により、ガイドラインを開発する。分析は、Yin(2018)のCase study法を用いてケース(地域・対象者属性・地域保健組織化活動の内容)毎に地域保健組織化活動のプロセスを詳細に検討する。これによって、質・量のデータ分析からより実践的なガイドラインを開発することを目指す。

次年度使用額が生じた理由

当初2019年度研究計画に含まれていた全国68自治体に所属するフレイル予防サポーターへのインタビュー調査を実施しなかったため、それにかかる旅費および人件費・謝金分が次年度使用額として生じた。
このインタビュー調査は、2020年度分の請求金で行う予定であるガイドラインの開発にかかる経費とは別に、Web会議システム等を用いて同時並行で実施する予定である。2020年度に必要な経費として請求する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Frailty checkup supporters’ intentions to participate in human-resource development and training activities.2020

    • 著者名/発表者名
      Fujisaki-Sueda-Sakai M, Takahashi K, Yoshizawa Y, Iijima K
    • 雑誌名

      The Journal of Frailty & Aging

      巻: - ページ: -

    • DOI

      http://dx.doi.org/10.14283/jfa.2020.6

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] A community assessment of frailty prevention strategies using data on frailty checkups2020

    • 著者名/発表者名
      1.Fujisaki-Sueda-Sakai M, Takahashi K, Yoshizawa Y, Tanaka T, Suthuvoravut U, Nishimoto R, Iijima A.
    • 学会等名
      The 6th International Nursing Research Conference of World Academy of Nursing Science
    • 国際学会
  • [学会発表] フレイル予防サポーターにおけるフレイル兆候の改善:縦断研究.2019

    • 著者名/発表者名
      1.藤﨑万裕,高橋競,吉澤裕世,田中友規、Suthutvoravut Unyaporn、西本美紗、飯島勝矢.
    • 学会等名
      第6回日本サルコペニア・フレイル学会大会

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公開日: 2021-01-27  

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