研究課題/領域番号 |
19K19708
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研究機関 | 公立小松大学 |
研究代表者 |
誉田 恵理 公立小松大学, 保健医療学部, 助教 (20827141)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 高齢者 / 糖尿病 / 歯周病 / オーラルフレイル / 口腔機能 / 口腔リテラシー / 食事 / 地域活動 |
研究実績の概要 |
本研究は、オーラルフレイルに移行するリスクが高いと考えられる糖尿病高齢者に対し、オーラルフレイルやさらに重症な要介護状態への移行を早期介入により予防するために、オーラルフレイルの概念を盛り込んだ新たな歯周病予防ケアプログラムを確立することを目的としている。 2019年度は、①文献レビューから、オーラルフレイルと口腔リテラシーを構成する要素の抽出および、抽出した要素の測定方法について検討を行った。また、②オーラルフレイル研究会(地域高齢者のオーラルフレイル予防体制構築を目的として、地域の保健医療福祉に携わる多職種が月に1回程度集う研究会)に参加し、地域高齢者のオーラルフレイルに関する情報収集を行った。②の情報収集において、健康行動の普及を担う高齢者ボランティアグループが存在すること、運動の普及活動は比較的進んでおり積極的な取り組みがみられる一方で、オーラルフレイルや食事への理解や活動が進んでいない、といった実状がうかがえた。一方、糖尿病高齢者に関する情報収集は十分に行えておらず、糖尿病教育の中で食事療法や歯周病に関する知識提供を受けていることが予測される糖尿病高齢者の意識関心や口腔機能について、非糖尿病高齢者との違いに着眼しつつ、実態を把握していく必要がある。 当初は、①の文献レビューの結果から調査項目を絞り込み実態調査を進めていく予定であったが、②において、地域の保健医療福祉関係者より有用な情報を得られたため、今後は①②を統合し、実態調査の内容や方法を検討していきたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初予定に含めていなかった、地域の保健医療福祉関係者からの情報収集を行ったことにより遅れが生じたが、得られた情報は歯周病予防ケアプログラムを構築していく上で非常に有用なものであると考えている。また、COVID-19の感染拡大という不測の事態が発生したことで、実態調査の準備に更なる遅れをきたした。
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今後の研究の推進方策 |
文献レビューの結果および地域の保健医療福祉関係者からの情報を統合し、実態調査の内容や方法を検討する。COVID-19の感染状況にあわせ、可能な段階で所属機関の倫理審査を受け、実態調査に着手する。
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次年度使用額が生じた理由 |
実態調査開始の遅れに伴い、口腔機能測定機器類の購入を次年度に見送った。調査開始の目処が立ったところで、最新の機器を購入し調査を行う。
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