研究課題/領域番号 |
19K19722
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研究機関 | 関西福祉科学大学 |
研究代表者 |
幸田 仁志 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 助教 (80746305)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 姿勢 / 評価 / 高齢者 |
研究実績の概要 |
本研究では、非侵襲かつ簡易的に姿勢を評価できるプログラムを開発し、開発したプログラムと障害との関係性を明らかにすることを目的としている。研究の全体構想は、①姿勢評価のプログラム開発する、②開発したプログラムと障害との関係性を分析する、③研究②の結果をフィードバック機能としてプログラムに加える、といった順序を予定している。 令和元年度は、簡易かつ非侵襲的に被写体の形状認識ができるキネクトを用いて、静的姿勢を評価するプログラムを作成した。先行研究ではヒトに対して明確な骨軸の同定ができないといった問題も指摘されていたが、Time of Flight方式(赤外線の照射光と反射光により空間座標を予測するシステム)を応用することで、骨軸の同定を必要とせずに形状からのアライメント算出を可能とした。衣服による影響はあったが、測定値には高い級内相関係数を得ることができた。このように研究①については概ね完了することが出来たため、現在は研究②に向けて対象者のリクルートや計測項目の検討を進めている段階である。 なお、研究成果の一部は、既に令和元年度の第46回臨床バイオメカニクス学会において2本の報告(演題:機械学習を用いた高齢者の姿勢評価-背面および側面のカラー画像と深度画像を用いて-、肩痛を有する高校野球投手の脊柱アライメントおよび胸椎可動性について)を行っており、令和2年度では国際学会での報告、および国際学術誌への投稿を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、プログラムの作成が予定期間内に概ね完成し、その妥当性を分析する準備が整っているため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、令和元年度に作成したプログラムを用いて、その妥当性を検証する予定である。対象者は、若年者から高齢者までの幅広い年齢層で計測を実施する。具体的な方法としては、脊柱アライメント評価に用いられてきたスパイナルマウスなどの機器を用いて、本プログラムとの関係性を分析することで妥当性を検討する。測定の中で、プログラムの変更が必要と判断される場合は、随時プログラムを修正する予定である。また、対象の身体機能や障害調査を同時に行うことで、考案したプログラムにより、どのような情報が得られるについても分析する。なお、得られた知見は随時、学会発表および学術論文において発信する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年の年度末に予定していた研究打合せが中止になったため、繰り越し額が発生した。この繰越金については、2020年度の研究打合せや文献・書籍の入手に使用する予定をしている。
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