研究課題/領域番号 |
19K19732
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北村 言 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (80801951)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 褥瘡 / 訪問看護 / ICT |
研究実績の概要 |
褥瘡管理において、創傷管理の専門家である皮膚・排泄ケア認定看護師の介入は、介入がない場合に比べて、褥瘡の治療期間を短縮、コストの低減に効果があることがわかっている。褥瘡を有する在宅療養者に対しては、訪問看護師と皮膚・排泄ケア認定看護師が同時に療養者を訪問し褥瘡ケアを行うことが診療報酬の対象となっているが、皮膚・排泄ケア認定看護師が所属する施設から療養者宅への移動に要する時間の確保が困難であり、実施が広まらない、タイムリーな実施ができないといった問題がある。そこで本研究は、皮膚・排泄ケア認定看護師が遠隔で、療養者宅に訪問中の訪問看護師と、褥瘡のアセスメントおよびケアの助言が実施できることを目指し、モバイルデバイスの開発(研究1)およびモバイルデバイスの費用対効果の検証(研究2)を行うことを目的とした。 2019年度は、皮膚・排泄ケア認定看護師および訪問看護師からのヒアリングをもとに、在宅での褥瘡アセスメント専用のアプリの開発に取り組んだ。皮膚・排泄ケア認定看護師が、褥瘡・療養者の全身状態をアセスメントし、ケアの助言を行うために必要な情報を含めると同時に、使用時の訪問看護師の時間的な負担を生じないよう入力項目を厳選し、企業との共同のもと、アプリ開発を行った。テスト使用後、改良を加え、臨床で使用可能な状態に至った。そして、このアプリを使用した褥瘡ケアの効果を検証するための研究調査を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究のベースとなる褥瘡アセスメント専用のアプリの開発から臨床調査の開始までを達成でき、計画通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
開発したアプリを使用して、臨床調査を継続し、自動アセスメントアルゴリズム作成のためのデータを蓄積していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響で参加を予定していた学術集会が延期となったため。次年度の物品費、旅費の一部として使用する。
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