研究課題/領域番号 |
19K19746
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
山本 なつ紀 慶應義塾大学, 看護医療学部(藤沢), 助教(有期・研究奨励) (80835851)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 訪問看護 / 患者安全 / インシデントレポートシステム / 心理的安全性 |
研究成果の概要 |
1)プロトタイプシステムの試用後のインタビューより、場所を問わずアクセス可能で選択式項目が主であることから報告が簡便にできる、などの意見があった。一方で、事故等の詳細把握のためには、事例概要部分(記述式)の質が一定程度担保されてる必要があり、記述部分の内容の質担保を求める意見があった。 2)スタッフの心理的安全性が高い訪看STほど、定期的に再発予防策の検討が行われる傾向(p=0.057)が示された。一方で、定期的な再発予防策の検討を行っている訪看STは20.5%、「事故等の発生後に検討した再発予防策」への代理学習ニーズが高かった(78.2%)。
|
自由記述の分野 |
在宅看護
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1)施設横断的なシステム試用から、オンラインでの報告形態、選択式の報告項目などの利便性・妥当性が示唆されるとともに、記述内容の質の担保に関する課題が明確化された。 2)国内で初めて、看護師の心理的安全性が高い訪看STほど、定期的に事後検討が検討される傾向が示された。また定期的な事後検討を行う訪看STは限定的であり、他訪看STが検討した再発予防策への代理学習ニーズが高いことから、訪看ST内での事故等の情報活用が不十分である可能性が示唆された。より実効性の高いシステムのために、事故等からどのように組織学習が展開されたかの実践事例や実践手引きに関する参照機能の実装の重要性が示された。
|