研究課題
計画1)臨床研究法に準じた研究計画書の作成,研究開始の準備臨床研究法に準じた研究計画書を作成し、特定臨床研究開始の準備を実施した。具体的には、つくば臨床医学研究開発機構(T-CReDO)へプロトコルの相談、統計解析の相談を行い、研究プロトコルを作成した。その後、利益相反委員会、筑波大学認定臨床研究審査委員会へ審査書類一式を提出した。2020年9月11日に研究プロトコルが完成、公開データベース(jRCT)に2020年10月14日に登録後,研究を開始した。計画2)急性期重度片麻痺患者におけるHAL治療の有用性を検討研究プロトコルの概要を以下に示す。研究のデザインはランダム化比較試験、コンピュータを用いてHAL群と対照群に1:1の比率でランダムに割り付けを実施、割り付け因子はベースライン時のFunctional Ambulation Category(FAC)と年齢、介入は週2~3回を目安に合計9回の介入、主要評価項目は歩行自立度の評価であるFAC、副次評価項目は、下肢の運動麻痺、歩行速度、歩行時の耐久性、ADL、QOL等、介入前後に加え、研究終了6か月後に各種評価を実施する予定である。特定臨床研究:臨床研究実施計画番号(jRCTs032200151)「脳卒中急性期片麻痺に対する装着型サイボーグHALの有効性と安全性に関するランダム化比較試験」の特定臨床研究を2020年10月14日より開始した。その後、第1症例目が2021年1月18日に登録となった。2022年5月6日現在、8症例が治療期(9回の介入)を終了、3症例のフォローアップ評価(6か月後評価)が終了している。現時点で重篤な疾病等の発生、有害事象はない。介入中の転倒や擦過傷に注意しながらHAL歩行治療または従来の平地歩行練習を実施できている。
4: 遅れている
計画1・2)探索的な臨床試験の遂行において想定よりも時間を要したため、次のフェーズの臨床試験(特定臨床研究)の計画に遅れが生じた。加えて、臨床研究法に準じた研究計画書の作成には膨大な時間と労力が必要であり、難渋した。新型コロナウイルスの影響もあり、患者のリクルートにおいても遅れが生じている。
計画1・2)研究の実現可能性を重視し、研究の実施施設を限定した(多施設から単施設へ変更した)、探索的な臨床試験のデータをもとに選択基準の緩和(変更等)を行い、研究患者のエントリーを促進させる工夫を行った。新型コロナウイルス感染症に対する当院の感染対策に基づき、可能な範囲で臨床研究を進めていく。
新型コロナウイルス感染症の影響により情報収集のための海外旅費への支出がなかったこと、研究計画の一部変更に伴い、備品の購入、謝金の支払いを実施しなかったため、次年度使用額が生じた。この次年度使用額は、次年度に予定している国内の旅費とともに下記の研究を遂行するための費用(備品費等)に充当する予定である。計画2)急性期重度片麻痺患者におけるHAL治療の有用性を検討
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)
Frontiers in Neuroscience
巻: 15 ページ: 1~10
10.3389/fnins.2021.666562