研究課題
若手研究
統合失調症者の地域生活継続には認知機能が重要とされる。今回、「予測に基づく重りの負荷課題」を用い、統合失調症者の「予測の障害」と認知・社会機能との関連性の検討、および予測の障害の簡便な測定方法について検討した。その結果、(1)予測と認知機能との関連性について、統合失調症者では手の動きが小さい(予測の障害)ほど、発症後の認知機能の低下が大きいことが示唆された。(2)従来の装置での測定と同様に携帯内蔵センサでも「予測の障害」を評価できることを確認し、解析の自動化も可能となった。
リハビリテーション科学・福祉工学
本研究は認知・運動機能の評価方法として「予測」に着目し,統合失調症の予測の障害と認知・社会機能との関連性を検討した結果、統合失調症者の予測の障害と発症後の認知機能低下との関連性が示唆された。また、評価方法として、特別な装置を用いず、携帯内蔵のセンサとアプリで実施する方法を確立した。よって、今後はこの測定方法を用いることにより、統合失調症患者に限らず、高齢者など様々な対象者の予測の障害と認知機能について検討することが可能となる。