研究課題/領域番号 |
19K19800
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
塩崎 智之 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (70812668)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 前庭リハビリテーション / 直流前庭電気刺激 / H反射 / 前庭脊髄反射 / 身体活動量 |
研究実績の概要 |
本研究の最終目標は疾患、病態別に最も効果的な前庭リハビリテーションプルグラムを確立し、めまい平衡障害のテーラーメイドの医療のスキームを構築することである。 本邦で初めてランダム化比較試験を用いて前庭リハビリテーションの効果の検証を実施し、通常の臨床で行われている運動指導のみに比べて理学療法士による個別前庭リハビリテーションが主観的なめまい感を軽減することが明らかになった。さらにリハビリテーション開始初期の日常生活における身体活動量の改善とめまい感の改善に相関を認めたことより不活動のめまい患者に対しては前庭リハビリテーションの効果が高いことが示唆された。 また、客観的で定量的な評価方法の確立に向けて健常者を対象に前庭脊髄路評価の信頼性と妥当性の検証を行った。その結果、同一被験者に対する反復測定での信頼性が明らかになり、前庭脊髄路の評価と姿勢制御能力に関係性があることがわかった。 現在、末梢前庭障害患者に対する前庭脊髄路評価のデータ収集を行っており、今後神経生理学的検査の結果による個別リハビリテーションの効果検証を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の流行によりめまい平衡障害患者のデータ収集が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
本学附属病院がCOVID-19の受け入れ病院であり、対象者を増やすことが難しい。今後もデータ収集のペースが上がらない可能性が高いため研究機関の延長を検討している。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画の遅延に伴いデータ収集に必要な物品の購入も遅れている。また、成果報告の費用についても予定に比べ計画が遅れてしまったことで次年度使用額が生じている。次年度には消耗品の購入や成果報告のための使用を計画している。
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