これまでの脳卒中患者の下肢に対する電気刺激治療は主に大腿四頭筋や前脛骨筋など、特定の筋に用いられることが多く、重症患者では特定の筋のみの治療では不十分な状態であった。また、脳卒中リハビリテーションでは麻痺側の機能回復のみならず,非麻痺側も治療対象となる。本研究の成果により、重度の脳卒中患者にベルト型電極を用いた電気刺激は、運動麻痺とADL改善への治療効果が期待でき、脳卒中患者リハビリテーションの一助となる可能性が示唆された。脳卒中は本邦での寝たきりの原因疾患の第1位であり,重症の脳卒中患者のADL向上に寄与できれば、社会的意義が大きいと考えられる。
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