研究課題/領域番号 |
19K19813
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研究機関 | 大阪電気通信大学 |
研究代表者 |
眞下 苑子 大阪電気通信大学, 共通教育機構, 特任講師 (80824359)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 傷害 / 疾病 / 調査システム / 質問紙 / ウェブ調査 |
研究実績の概要 |
Oslo Sports Trauma Research Center(OSTRC)で開発された2種類の質問紙(OSTRC-O,OSTRC-H)を日本語に翻訳し,日本語版質問紙の作成と質問紙を用いた傷害調査システムを構築することを目的とした.2020年度は,2019年度に作成した日本語版OSTRC質問紙を用いて,傷害調査システムを構築することを目的とした.しかし,新型コロナウイルス感染症拡大の影響で,対象とする予定であったチーム・選手のスポーツ活動が中止となり,研究を遂行することが困難となった.そこで,対象とするチーム・選手を変更し,サッカー選手100名を対象とした調査を2020年度に実施した.しかし,本年の計画である日本におけるスポーツ傷害調査システムの構築を遂行するためには,複数のスポーツ種目の選手を対象とする必要があり,サッカー以外の競技については2021年度に調査を実施する予定である. サッカー選手を対象とした調査では,37週間におよぶシーズン全体における傷害調査を実施し,日本語版OSTRC質問紙の回答率は平均88.8%であり,高い回答率が得られた.また,平均週有病率は22.9%であり,約20%の選手が何らかの身体上の問題を抱えていることが明らかとなった.身体上の問題を傷害と疾病に分類すると,平均週有病率は傷害で21.7%,疾病で1.1%であり,多くが傷害であった.今後はサッカー以外の種目も調査し,日本におけるスポーツ傷害調査システムを構築していく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で,2020年度に実施する予定であった調査の対象チーム・選手のスポーツ活動が中止となり,対象とするチーム・選手を変更したため.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,サッカー以外のスポーツ種目の選手を対象に,日本語版OSTRC質問紙を用いた傷害調査を実施し,傷害調査システムを構築することを目的として研究に取り組む予定である.現在も新型コロナウイルス感染症拡大の影響で,制限がある中でのスポーツ活動が続いている.そのため,対象とするチーム・選手の選定は非常に困難であるが,可能な範囲で調査を進めていきたいと考えている.
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度では,新型コロナウイルス感染症拡大の影響で,対象とする予定であったチーム・選手のスポーツ活動が中止となり,全ての調査を完了することができなかった.そこで,研究課題を遂行するために次年度にさらなる調査を行うため,次年度使用額が生じた.使用計画は,調査に必要な物品費,また調査結果を学会発表や論文投稿する際の費用として使用する予定である.
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