研究課題/領域番号 |
19K19826
|
研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
会津 直樹 藤田医科大学, 保健衛生学部, 助教 (80780775)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 義足 / 身体特異性注意 / 身体化 / 注意 / リハビリテーション |
研究実績の概要 |
下肢切断者は、失った身体の代償として用いる義足をどのように使いこなしていくのか。ヒトの運動制御では、潜在的に自己身体に注意を向け、多くの情報を得 ることで正確な運動を実行していることが考えられている。そこで、我々は、視覚刺激検出課題を用いて、義足に対する注意を測定し、義足使用の熟達程度によって義足に対する注意がどのように変化しているのか明らかにすることを目的としている。 当該年度では、「第99回日本生理学会大会」にて、シンポジストとして研究内容を報告した。また、健常者の手と足の身体特異性注意の特性をまとめた結果を海外雑誌である「Frontiers in systems neuroscience」に「Body-Specific Attention to the Hands and Feet in Healthy Adults」というタイトルで掲載された。 また、一側の下肢を切断した下肢切断が義足を用いて歩行を獲得していくと、自己身体と同様に義足にも潜在的に注意が向けられるようになった。義足に対して注意を向けることで、運動に役立つ情報を脳が得ようとする適応的な義足の運動制御メカニズムが明らかとなった。このことをまとめた論文を「Scientific reports」投稿し、現在、査読者のコメントに返答している段階である。 当初、2021年度で研究を終了する予定であったが、実施した研究がまだ論文掲載されていないので研究期間の延長を申請した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
下肢切断者が義足歩行を獲得していく過程において義足に対する注意と歩行能力の測定を行ない結果をまとめて論文を投稿し、査読段階にある。 また、これらの結果を、2021年度では、「第99回日本生理学会大会」にて、シンポジストとして研究内容を報告した。また、健常者の手と足の身体特異性注意の特性をまとめた結果を海外雑誌である「Frontiers in systems neuroscience」に「Body-Specific Attention to the Hands and Feet in Healthy Adults」というタイトルで掲載した。
|
今後の研究の推進方策 |
下肢切断者が義足歩行を獲得していく過程において義足に対する注意と歩行能力の測定を行ない結果をまとめて論文を投稿し、査読段階にある。この投稿論文が掲載されるように進めていく。 新たな実験を実施する予定はない。現在までに得られているデータをまとめ、学会報告を行なっていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2021年度に論文を投稿していたが、論文が雑誌に受け入れられる前に2022年度になったため次年度使用額が生じた。使用額の主な金額は論文の掲載費として考えている。
|