研究課題/領域番号 |
19K19842
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
伊藤 晃洋 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 助教 (50807419)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 心臓外科術後 / 脊柱彎曲角度 / 脊柱可動性 / 周術期 |
研究実績の概要 |
2020年度は、手術前・退院前の脊柱彎曲角度とバランス機能(FRT)の関係性を明らかにした.術前と退院前で胸椎可動域,FRTに有意な低下はみられたが、2つの間に相関はみられなかった.一方で腰椎可動域とFRTの間に正の相関がみられたことから,胸椎可動域の低下を腰椎で代償することでFRTを行っている可能性が示唆された. また,心臓外科手術前・退院前の計測に加え,退院後の脊柱彎曲角度計測も実施した.手術前,退院前の計測に加え,退院後の計測も行うことで,術後にみられている脊柱彎曲角度の変化が改善するかどうかを明らかにできると考えている.この結果により,術後に脊柱アライメント・可動域を改善するためにリハビリテーション介入をする必要性があるかについて述べることができる. 20名程度の計測が完了しており,現在も計測を進めているが,新型コロナウイルスの影響もあり,外来の制限や感染対策の観点から当初の予定より大幅に減少している.そのため,現状計測できているものを対象に統計解析や結果の解釈を行うよう進めている. 上記計測に加え,消化器外科にて腹部手術を受けた患者を対象に術前,退院前,退院後に脊柱彎曲角度計測を実施した.心臓外科にて計測した結果と合わせることにより,胸部手術と腹部手術で術後に受ける影響の違いを明らかにできると考えている. 20名程度の計測を完了しており,同様の期間で計測した心臓外科患者との計測結果との比較を行っている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初予定していた物品(スパイナルマウス)が購入できなかったため、複数関連施設での同時計測を進められなかった点がある. さらに現在,新型コロナウイルスの影響により,協力施設のスタッフも新型コロナウイルスの対応に追われていること,外来患者が制限されることもあり,退院後の調査が進みにくい状況である.
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの影響は継続しており,外来の制限等があるため,流行以前のように計測できるようになるまでの見通しが難しい状況となっている. 現状として,予定の半数程度の人数で計測が完了している.そのため計測が完了しているものを対象として解析を進めていく予定である.人数の変更に伴い統計方法の検討や基礎情報の整理をした後,人数が少ない影響が考えられ,課題となってくる部分や今後の検討課題を模索していく.
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次年度使用額が生じた理由 |
物品購入内容の変更と納入時期が遅くなったため。また、論文作成、投稿費用が当初の予定より多くなる見込みのため。
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