研究課題/領域番号 |
19K19842
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
伊藤 晃洋 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (50807419)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 心臓外科術後 / 胸骨正中切開 / 周術期 / 脊柱可動域 / 姿勢 / 腹部手術 |
研究実績の概要 |
2022年度は論文作成と学科発表での報告の作成・実施を行った。論文作成に関しては、現在2本の作成が完了し、投稿・査読中である。1本目は昨年度解析を行い、学会発表等で報告した胸骨正中切開前後での脊柱可動域変化の比較と周術期での要因分析を行ったものである。2本目は腹部手術を受けた患者25名を対象として、胸部手術を受けた者と同様の方法で正中位での脊柱アライメントの測定を行ったものである。測定は、術前・術後(退院前)・退院後初回外来時(約3-4週)で行い、3時点での変化を比較するため反復測定分散分析を用いて解析を行った。その結果、術後は腹部に近い部位である腰椎の変化(腰椎前弯の減少)を中心とした前傾姿勢となっていた。さらに、退院後初回外来時では、前傾姿勢のある程度の改善がみられたものの改善には術前と同様まで戻っていないことが明らかとなった。本結果に関しては、2022年度内で学会発表を行った。 上記結果から、胸部手術を受けた者と腹部手術を受けた者では、術後の変化が異なることが考えられたため、手術部位の違いによる比較についての解析を行った。結果については、2023年度内で学会発表を行う予定(演題登録済)である。また、同時に論文作成も進めていく。 胸部手術を受けた者の術前・術後に退院後(胸骨癒合後)を含めた解析については、小数例での解析を行うこととし、準備を進めている。こちらも2023年度内に報告予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの影響により、入院・外来患者の人数減少や介入内容の変更・制限があり、予定とは異なる進捗となった。また、比較対象を含めた解析、論文作成、論文投稿後の作業に時間がかかっている。
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今後の研究の推進方策 |
データ収取に関しては、胸骨癒合後のデータも少数ではあるが取得できているため終了としている。本年度では、まず論文投稿中である胸骨正中切開術前と術後(退院前)の比較と要因分析、腹部手術の術前・術後(退院前・退院後初回外来)を進めていく。同時に胸骨癒合後も含めた解析結果の学会報告、胸部と腹部の比較検討に関する学会報告(演題登録済)・論文作成を進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
論文投稿・査読中であり、掲載料が確定していないため。
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