地域在住高齢者を対象とし,ウェアラブルセンサーから得られた歩行パラメータを使用して老年症候群の予測因子の検討することを目的として行った。 老年症候群のうち,転倒に着目し,3年後の転倒を予測する歩行パラメータの検討を行った。その結果,3年後の転倒を予測するパラメータとして,最大速度で歩行した際の右下腿センサーの加速度(鉛直方向)の定常性および下腿センサーの加速度(鉛直方向)の対称性が予測因子として考えられ,特に右下腿センサーの加速度(鉛直方向)の定常性が転倒に関連することが明らかとなった。今後は,これらのパラメータを改善する介入を考案することでよりよい転倒予防につなげることができると考えられる。
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