研究課題
CK阻害剤による影響を評価するため、リン酸化アレイを用いて阻害剤処理した癌細胞におけるリン酸化シグナルを検討したところ、チロシンリン酸化経路、セリン/スレオニンリン酸化経路の両者を含むほぼすべてのリン酸化シグナルに抑制が認められた。このことから、ミトコンドリアCK-CKBによるホスホクレアチン生成がリン酸化シグナル経路にATPを供給している可能性が示唆された。さらに、ホスホクレアチンでCK阻害した癌細胞を処理しても、リン酸化シグナルは回復しなかった。また、ホスホクレアチンによって細胞死はレスキューされなかった。このことから、トポロジカルなCKBの細胞内分布が重要であることが示唆された。これに対し、C2C12筋芽細胞を用いたin vitro悪液質モデルでは、CK活性の低下が見られ、ホスホクレアチンを投与することにより、細胞増殖、SDS可溶性ミオシン軽鎖のタンパクレベルの増加が認められた。これらの知見から、ミトコンドリアCK-CKBによるホスホクレアチン生成経路は、がん抑制および骨格筋活性促進における有用な標的であることが示唆された。
すべて 2021 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)
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