機能的近赤外分光法(fNIRS)を用いた神経活動を修飾する系を構築し、健常者と脳卒中患者を対象とした視覚条件と振動条件の探索課題を行った結果、振動条件にのみ個人差を認めた。fNIRSを用いて課題中の前頭前野活動も測定し、その個人差が反映する脳基盤が背外側前頭前野であることを示した。この背外側前頭前野の機能に介入する新たな手法としてfNIRSを使ったニューロフィードバック系を構築し、片側麻痺を持つ急性期脳卒中患者に実施した結果、本ニューロフィードバック訓練により右背外側前頭前野の活動上昇と訓練後の空間的ワーキングメモリ機能向上に有意差を認めた(Real群 vs Sham群.p=0.031)。
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