研究課題/領域番号 |
19K19929
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研究機関 | 星城大学 |
研究代表者 |
山内 高雲 星城大学, リハビリテーション学部, 研究員 (30610414)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 変形性膝関節症 / O脚 / 大腿四頭筋 / 内側広筋 / 内反モーメント |
研究実績の概要 |
内側型の原発性変形性膝関節症の発症および進行の危険因子として、肥満、O脚、大腿四頭筋のうち内側広筋の筋量低下が報告されている。本研究は、日本人に特有のO脚や内側広筋の筋量低下が膝関節の動態に及ぼす影響や、O脚と内側広筋がどのように関連しているのか明らかにすることを目的とした研究で、本研究は、2つの課題で構成されている。 1つ目は、O脚を有する若年健常女性において、歩行中の運動学や運動力学と内側広筋がどのように関連しているのか明らかにすることである。研究結果から、O脚を有する健常女性は、歩行立脚期において、膝内反角は大きいが、内側広筋の筋量が大きい人は、歩行立脚前期において膝内反モーメントが小さくなることが判明した。よって、O脚でも内側広筋が発達していれば、膝内反モーメントが減少し、関節面の内側に荷重が集中するのを抑制する作用があることが示唆された。今後は、内側広筋を発達させる運動療法について開発をすすめ、内側型変形性関節症の発症予防や進行予防につながる研究の礎になるものと考えられた。 2つ目は、乳幼児の発育過程において、O脚の変化と内側広筋の発達の関連性について明確にすることである。現在、被検者を増やしながら、再現性についても検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究課題1については、論文投稿し審査中である。 研究課題2については、現在40名ほどの測定を終えており、今後も月2、3人のペースで測定が可能の見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
課題1については、コロナパンデミックが落ち着けば学会発表が行えるように、共同研究者と十分に協議を重ねながら、プレゼンテーションをまとめていく予定である。また、論文審査への対応に大幅な時間がとられるものと考えられる。 課題2については、引き続き測定を定期的に行っていき、再現性の実験も行っていく予定である。被検者が50名のところで一度、効果量などを算出し、到達サンプル数を決定していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナパンデミックのため学会発表を控えたため当該助成金が生じた。今年は論文投稿のための英文校閲費やリモートカンファレンスのための電子機器などに使用していく予定である。
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