本研究は障害理解を目的としたアダプテッド・スポーツ(以下AS)教育の開発のため、児童生徒に障害及びAS概念の学習とスポーツ体験を含む授業を行った。授業後に感想や学びの実感について振り返りシートに記述してもらい、テクストデータをM-GTAの手法を参考に整理した。結果、児童生徒は「共生に向けた障害理解の深まり」「ASに関する理解の深まり」「競技に関する知識の獲得」を実感し、AS授業が「ポジティブ経験」として捉えられていたことがわかった。障害に関する知識を獲得した後にAS体験をすることで「環境を工夫すれば障害状態でも楽しめる」実感でき、障害者の能力への気づきや共生・平等意識の醸成を促すことが伺えた。
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