研究課題/領域番号 |
19K19949
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研究機関 | 名桜大学 |
研究代表者 |
平野 貴也 名桜大学, 健康科学部, 教授 (50412870)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 観戦者 / サービスクオリティ / イメージフィット / 行動意図 / スポンサーフィット / 冠スポンサー |
研究実績の概要 |
本研究は、国際的スポーツイベントにおいて調査を行い、①スポーツイベントのサービスクオリティを測定し、スポーツイベントが開催都市へのイメージフィットと行動意図に及ぼす影響を検証する。②都市ブランディングを意図して行う自治体等の活動が、イベントと都市のイメージフィットに及ぼす影響を明らかにすることを目的としている。 今年度は昨年度作成された調査項目をもとに、FLY ANAウインドサーフィンワールドカップ横須賀・三浦大会2020と、ツール・ド・おきなわ2020において調査を行う予定であったが、コロナ禍のため、イベントの開催が中止となり、調査が実施できなかった。 そのため、2020年度は、2019年度に得られたデータをまとめ、次年度の調査準備を進めた。主な成果としては、アウトドアスポーツイベントにおけるイベントのサービスクオリティは観戦者のイメージフィットと行動意図にともに正の影響を及ぼしていた。また、地域のブランティングにイベントの運営サービスが大きく影響を及ぼすことが明らかになり、サービスクオリティーの高いイベントをを運営することが開催地域とのフィットを高め、地域イメージの向上に寄与することがわかった。 これら結果を日本海洋人間学会に原著論文として投稿し、掲載された。さらにスポーツイベントが冠スポンサーへの態度及び行動意図に及ぼす影響についても分析を進め、日本海洋人間学会第9回大会において口頭にて発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究2年目となった令和2年度は、緊急事態宣言の発令などコロナ禍のため、調査対象イベントであった観戦型国際イベントと参加型国際イベントの開催が中止となった。昨年の調査結果をまとめることができ、令和3年度の調査に向けた準備はできたが、予定されていた調査を実施できなかった。 また国内の人の移動にも制限があり、開催都市や自治体を訪問することができず、都市ブランディングと自治体の活動を調査することができなかった。そのため、研究の進捗は遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度に調査を予定していたウインドサーフィンワールドカップ2021は令和2年度に引き続き、中止することが先日決定された。ツール・ド・おきなわについては現在実施予定である。調査準備を進めていた予定の変更を検討せざる負えない状況にある。 ただ横須賀市およびツール・ド・おきなわ事務局の担当者とは良好な関係を築けているため、代替えのスポーツイベントが開催されれば、そのイベントで調査を行う予定である。対面での調査を想定していたが、Web調査の可能性についても検討中である。 一方で、令和3年度はコロナウイルスの感染拡大状況によっては国際的なスポーツイベントが国内で実施されない懸念もあり、調査方法の変更も検討中である。イベント主催者にインタビュー調査を行うことで、都市ブランディングを意図して自治体等が行う活動についてまとめることの検討を進めている。イベント調査とイベント主催者との調整を同時に進め、研究を推進できるように計画している。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルス感染拡大予防のため、調査を予定していた国際スポーツイベントの開催が中止となり、令和2年度に実施予定であった質問紙調査を実施できなかった。旅費、人件費、謝金などの支出がなかったため、その部分に差額が生じている。令和3年度に研究調査を持ち越し、質問紙調査、インタビュー調査を実施することで使用する計画である。
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