本研究では、国際的スポーツイベント参加者を対象に調査を行い、スポーツイベント観戦者のイベント満足度と都市イメージを測定し、スポーツイベントが都市イメージに及ぼす影響を検証した。観戦型のスポーツイベントであるウインドサーフィンワールドカップ、参加型スポーツイベントであるツール・ド・おきなわを対象イベントとして調査を実施し、イメージフィットと行動意図に及ぼす影響について検討を行った。サービスクオリティを測定する尺度を作成し、サービスノクオリティが開催都市とのイメージフィットに正の影響を及ぼし、次年度の観戦意図や参加意図に関連することを明らかにした。 最終年度はオンラインで開催された「Tour de Okinawa Challenge」参加者の分析を行った。オンライン開催による手軽さとトレーニング成果や体力を確認できることが主な参加動機であり、実走イベントの開催が困難な状況下において、スポーツ活動の継続に効果的であった。運営方法に関する満足度が高い一方、アプリの使いやすさの満足度が低く、改善の余地があった。 バーチャルサイクリングイベントの開催は走行距離が少なく、競技参加の少ない者に競技への参加やトレーニングの機会を創出していると考えられ、新たな参加者の獲得や競技人口の増大に寄与することが推測された。またバーチャルイベントは行動意図につながる実走イベントへの参加意欲や開催地へ愛着などの要素を高めており、実走イベントの活性化や開催地への来訪を促すツールとして活用できると考えられた。 スポーツイベントのサービスクオリティ、満足度は開催は都市へのイメージフィットと行動意図に影響を及ぼしており、参加者の評価の高いスポーツイベントの開催は開催都市のブランディングに影響を及ぼすことが示唆された。
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