研究課題
片側手での運動と脳波ニューロフィードバック(neurofeedback: NF)訓練について、それらを組み合わせた際のあがり防止効果も含め検証し、より効果の高いあがり防止法を検討した。本研究では、ゴルフパッティングを課題として用いた。パッティング結果を天井に設置したカメラで記録し、画像処理プログラム(本研究プロジェクトのために作成)を使用して、ターゲットからの逸脱距離などでパフォーマンスを評価した。パッティングパフォーマンス結果から、脳活動の左右差を誘発するNF訓練のあがり防止効果の大きさは個人差が大きいことが示唆された。ただ、この度効果が観察できなかった対象者についても、あがり評価法をみなおすことで、訓練効果が確認できる可能性があると考えている。本実験では、あがりの評価指標として主にパッティング結果を用いたが、実験室内で誘発するプレッシャーでは、パッティングパフォーマンスに影響を与えるほどのレベルではなかった可能性がある。微細な動作の変化を含め検討する必要があるかもしれない。当該課題を解決する策として、動作を光学式モーションキャプチャで脳波と同時記録できる環境構築を整えた。あがりを誘発するためには実環境に近いプレッシャー体験を実験室内で再現する必要があると考え、生体信号計測と時間的に連動して呈示可能なCG映像も併せて作成した。完成した計測システムの概要は、昨年度に行われた第101回日本生理学会大会で成果発表した(シンポジウムをオーガナイズした。タイトル:Measurement and manipulation of the "forward-looking" mind using multidimensional assessments of the body during walking in a virtual reality environment)。
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