研究課題/領域番号 |
19K19986
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
奈良岡 佑南 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 博士研究員 (50828522)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 月経異常 / 女性アスリート / 体脂肪率 / 筋肉量 / Female Athlete Triad / Leam Mass Index / 除脂肪体重 |
研究実績の概要 |
女性アスリートは、身体的な特徴から、「利用できるエネルギーの不足」「無月経」「骨粗しょう症」といったFemale Athlete Triad; FAT(女性アスリートの三主徴)を発症することが多い。FATは、無理な食事制限や過度な運動により、摂取エネルギーを消費エネルギーが上回ることで起こり、選手生命の短縮に繋がる。これまでは体脂肪率が低いことが月経異常の原因とされてきたが、体脂肪率が高くても筋肉量が少ない場合、月経異常が起こりやすい傾向が明かとなったため、本研究では月経異常を起こさない体脂肪率と筋肉量について検討することを目的とした。 体脂肪率や筋肉量はエネルギー出納、すなわち、食事によって大きく影響を受ける。本年度は、月経異常がなく、月経痛もPMSもないグループ(without menstrual disorder, pain and PMS; WDPP)の食事状況について解析を行った。結果、WDPPでは、足の筋肉量とヘモグロビン値が有意に高かった。さらに、エネルギー摂取量、タンパク質、カルシウム、マグネシウム、鉄、ビタミンA、ビタミンDの摂取量が多かった。 月経異常が起こる原因の一つとして、体脂肪からのレプチン分泌が減少することによる視床下部性の月経不順が挙げられる。今回WDPPではエネルギー摂取量が確保されていたために筋肉量も多く、月経異常もなかったことが推察される。また、WDPPでは、月経痛やPMSを緩和するとされているビタミンやミネラルの摂取も多かったために、これらの症状が起こっていないことが示唆された。月経関連の不調をなくすためには、日常的に摂取する栄養素の影響が非常に大きい。 今後、月経異常と体脂肪率・筋肉量の関連、またその背景因子について解析を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19感染拡大の影響により、本来予定していた測定を行うことができなかった。今後も当初の予定通り対面での測定が難しい場合が予想されるので、オンラインでの実施を検討し、次年度は計画通りの人数を測定できるよう計画を行う。
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今後の研究の推進方策 |
当初は各競技団体等に出向き、研究説明や測定を行うことを予定していた。しかし、感染症の蔓延による県をまたぐ移動の自粛や制限、隔離措置など、対面での実施が難しいことが今後も想定される。そのため、今後はオンラインでの対応に切り替える。事前に同意説明文書や同意書、測定機器等を郵送し、オンラインで説明を行う。同意が取れた被験者には、各団体の責任者の主導の元、測定を行ってもらう。同意書や必要機器は後日郵送してもらうことで対応する。この措置によって、当初計画していた人数の測定を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初より測定に遅れが生じているため、次年度に繰り越して、被験者への負担軽減費、旅費など計画通に使用する。
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