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2020 年度 実施状況報告書

クライオセラピーにおける分子メカニズムの探索

研究課題

研究課題/領域番号 19K20004
研究機関筑波大学

研究代表者

菅澤 威仁  筑波大学, 医学医療系, 助教 (60821840)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードクライオセラピー / マウス / ゼブラフィッシュ
研究実績の概要

今年度は、昨年度のマウスモデルを用いた実験結果を基に、さらに詳細な解析を行った。昨年度の培養細胞への冷却刺激の結果と同様に、マウスの下肢筋組織においても冷却刺激によるCREB(Cyclic AMP responsive element binding protein)のリン酸化の亢進、すなわち活性化が認められ、下流のPgc1a等の遺伝子も発現が上昇した。これらのIn vivo実験の結果は昨年度行ったin vitroの実験結果を支持している。
本成果を基に、実感動物モデル(外傷モデルや筋疲労モデル)に対するクライオセラピーの効果を検証する計画であったが、マウスへの継続的なクライオセラピー実施時に、吸入麻酔の生体への影響が制御できない場合があると考えられたため、代替できるモデル動物も模索した。候補としてゼブラフィッシュが上げられ、吸入麻酔を実施しなくて済み、バイアスが少ない実験条件を確立できるため、モデル動物として使用すための検討を行った。
ます当研究室でゼブラフィッシュを適切に飼育できる環境を整備した。次いで、ゼブラフィッシュに冷却刺激を15分間、3セットくり返し、その後、筋組織を様々なタイムポイントで採取し、RNAやタンパクを抽出後、各解析を行い、モデル動物として十分機能し得るというデータを得た。さらにRNAサンプルを用い、RNA-seqを実施し、クライオセラピーで変動する遺伝子発現を網羅的に探索しているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

筋組織へのクライオセラピーが及ぼす影響を1年目に解析し、明らかにすることを目標としていた。2-3年目は、クライオセラピーの分子メカニズムをRNA-seq解析を用いて明らかにすることを目標にしているが、ゼブラフィッシュを代替動物として用いる事で、RNA-seq解析を実施できた。よって概ね順調に進展していると言える。

今後の研究の推進方策

マウスへの継続的なクライオセラピー実施時に、吸入麻酔による実験上のバイアスが入り込むことが予測されたため、代替動物としてゼブラフィッシュを採用する。マウス実験よりもバイアスが少なく、実験にかかる労力とコストも大幅に削減できるため、今後の研究の推進に対し有益であると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Influence of Intermittent Cold Stimulations on CREB and Its Targeting Genes in Muscle: Investigations into Molecular Mechanisms of Local Cryotherapy2020

    • 著者名/発表者名
      Sugasawa Takehito、Tome Yoshiya、Takeuchi Yoshinori、Yoshida Yasuko、Yahagi Naoya、Sharma Rahul、Aita Yuichi、Ueda Haruna、Maruyama Reina、Takeuchi Kaoru、Morita Shohei、Kawamai Yasushi、Takekoshi Kazuhiro
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 21 ページ: 4588~4588

    • DOI

      10.3390/ijms21134588

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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