当初は、2017~19年の11月にそれぞれ対象者を募集し、介入群と対照群とに割り付けて血中CAF値の変化を比較する予定としていた。しかし、2019年11月に開始したグループは、介入期間途中で新型コロナウイルス感染症が拡大したため、介入後の採血による評価は実施できなかった。そのため、2017年11月及び2018年11月開始の期間に参加した対象者の内、介入前後で血液を採取することが出来、除外基準該当者を除外後の179名(介入群79名、対照群100名)を解析対象とした。 男性において、対照群では、介入前と比較して介入後に、BMI及び最大歩行速度の増加を認め、骨格筋指数、体脂肪率、握力、推定最大酸素摂取量には有意な変化を認めなかった。介入群では、介入前と比較して介入後に、BMI及び体脂肪率の減少と、最大歩行速度及び推定最高酸素摂取量の増加を認め、骨格筋指数、握力には有意な変化を認めなかった。 女性において、対照群では、介入前と比較して介入後に、BMI、骨格筋指数、最大歩行速度の増加を認め、体脂肪率、握力、推定最高酸素摂取量には有意な変化を認めなかった。介入群では、介入前と比較して介入後に、体脂肪率の減少と、骨格筋指数、最大歩行速度、推定最高酸素摂取量の増加を認め、BMIと握力には有意な変化を認めなかった。 介入前の血中CAF値の幾何平均[幾何標準偏差]は、男性では、介入群164.5[1.4]pg/mL、対照群190.7[1.3]pg/mLと、対照群で有意に高かった(p=0.028)。女性では、介入群170.8[1.6]pg/mL、対照群174.0[1.3]pg/mLであり、有意差を認めなかった(p=0.784)。 男女とも、介入群と対照群のいずれにおいても、介入前後の比較で血中CAF値の有意な変化を認めなかった。
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